授業紹介

受講者の感想

ファイナンス

罇 涼稀

みなさまの中には、会社と聞くと、働く「人」をイメージする方が多いかもしれません。ファイナンスでは、会社が「人」と同じくらい重要視する「お金」に注目します。ファイナンスを学ぶことで、一つの会社、あるいは社会全体の動向、または個人の意思決定をお金の流れから理解することができます。

ここで、私たち自身が経営者になった時のことを考えてみましょう。そして、とても流行りそうで、画期的な商品を思いつきました。しかし、手元にはその商品を作るだけのお金がないので、商品化のためには誰かからお金を貸してもらわなければいけません。そのような時に、ファイナンスは有効です。

ファイナンスの知識があれば、新商品が将来的に生み出す利益を計算し、お金を借りる際のアピールポイントとすることができます。また、商品開発中にお金が不足し、倒産する可能性を減らすための分析手法を学ぶこともできます。このようなことは、私たちが会社に所属したときに、まさに求められる力となります。

次に、私たちが会社にお金を貸す立場になった時のことを考えてみましょう。正直なところ、お金を貸してあげたのだから、貸した分以上のおまけ(利子)をつけて返してもらいたいところです。また、同じ金額のお金を貸すのであれば、より利子が大きい会社に貸したいところです。

しかし、そう上手くいくことは多くありません。利子が大きいことは、貸したお金が返ってこないリスクの大きさを表すことがあります。このような、投資の収益とリスクの関係についても、ファイナンスを学ぶことで理解できます。

他にも、ファイナンスを学ぶことで、以下のような判断ができるようになります。
・ある町とある町を結ぶ道路を新しく作るべきか?
・(将来お金持ちになった時に)保有資産をどこにどのように投資すれば安全か?

”つくばの社工”のファイナンスでは、社会経済・経営工学・都市計画を学びたいすべての人にとって必要な基礎知識を学ぶことができます。ぜひファイナンスを学び、お金が社会の中でどのような役目を担っているのか考えてみてください。

担当教員より(高野祐一)

「ファイナンス=お金儲け」のような不純な印象を受けるかもしれませんが、ファイナンスは資金の調達と運用、そして投資が伴うリスクの計測と制御について学ぶ学問分野であり、将来は企業で働く多くの皆さんにとって有用な知識となります。

この授業では、ファイナンスに関する重要な内容を幅広く取り上げて講義し、演習問題を通じて学生の理解を深める工夫もしています。毎年多くの学生が受講しています。皆さんもぜひ実際に役立つファイナンスの思考法を習得して下さい!