受験生Q&A
筑波大学全般について
他大学に無い大学の特色を教えて下さい。
筑波大学は、リサーチユニバーシティです。なんといっても、多様な分野の第一線で活躍する研究者が多数在籍し、他大学よりも自由に彼らの授業を受けられることが最大の特色でしょう。また、他大学よりも学生に対する研究者の数が多い特色もあります。そのため、いろいろなことに興味を持っている(あるいは、いまいちこれといったものが見つからずにいる)人にとっては嬉しい環境であると言えます。ただ、忘れてはならないのは、よい研究・面白い研究をし、その中でよい人材・面白い人材が育つというリサーチユニバーシティならではのミッションです。
学園祭について教えて下さい。
大学のお祭りイベントとしては、雙峰祭(学園祭:11月上旬)、やどかり祭(宿舎祭:5月末ごろ)、スポーツデー(春と秋各1回)があります。たとえば、秋のスポーツデーでは(ミニ)サッカー・トーナメントがありますが、1チーム7人編成のチームが200チームエントリーすることもあります。
大学内をバスは走っているのですか?
はい。学内で循環バスが運行されています。この循環バスはつくばセンターと大学の間も結んでいるので,大変便利です。関東鉄道のバスも学内に乗り入れていて、JR常磐線各駅(土浦、荒川沖、ひたち野うしく)まで行くバスもあります。また、東京駅-つくば間の高速バスも筑波大学中央まで乗り入れています。
授業料免除制度、奨学金制度について教えて下さい。
授業料は年間535,800円です(2013年度現在)。ただし、申請して認められれば、半額免除や全額免除になることもあります。また、学業成績が優秀であれば奨学金をもらうこともできます。
部活動・サークル活動について教えて下さい。
スポーツ系、文科系含め様々な部・サークルがあり、複数の部・サークルに所属している人も多いのですが、実質的に2~3つが限界のようです。また、部・サークル活動は他学類の友達をつくるよい機会です。
[学生組織・学生団体公式webサイト]
“つくばの社工”の特色について
社会工学類と社会学類の違いについて教えて下さい。
いずれも複数の領域を広く扱っているという点で似ていますが、“つくばの社工”が数理的アプローチを総動員して社会における様々な問題の解決にチャレンジするのに対し、社会学類は社会学、法学、政治学、経済学といった、オーソドックスな社会科学を学びます。また、社会学類は学類卒で就職する場合が多いようですが、理工系の“つくばの社工”では大学院まで進学してスキルを身につけることを重視しています。
社会経済システム主専攻と経済学科との違いは何ですか?
社会経済システム主専攻と経済学部の経済学科との大きな違いは、数理的アプローチの重視度です。経済学の一通りのことを学び、それがベースになることはもちろんですが、社会における様々な問題を発見し、数学や統計学などをツールとして問題分析をした上で、解決の方法を見つける能力を養成すべく実習・演習などが組み込まれています。また、専攻間をまたいだ問題に対しても容易に専門家を見つけられるというのは大きなメリットです。
経営工学主専攻と経営学科の違いは何ですか?
経営工学主専攻では、経営学、会計学、経営組織論といった経営学部でも学ぶ科目の他に、「IT力」と「数学力」を養成します。それらの応用として金融工学や品質管理といった、工学系ならではの科目に大きな比重が置かれている点が最大の違いといえます。また、会計工学研究室のように、“つくばの社工”にしかない目玉研究室が多数あります。社会経済システムや都市計画についても学ぶことができ、他大学にはない長所を持っていると言えます。
都市計画主専攻と土木工学科の違いは何ですか?
土木工学科と異なるのは、都市・地域の諸問題について、これらを分析し解決するための科学的・計量的アプローチを重視している点にあります。そのために実習・演習では、身近な問題を取り上げ、実地調査などを踏まえ、対策を立案し表現する能力の養成に主眼が置かれています。つまり、従来のハード重視の土木工学科に比べ、政策も含めたソフト面が重視された内容となっています。
都市計画主専攻では建築学科のような勉強はできますか?
都市計画主専攻では建築学科出身の教員も多数おり建築系の勉強も出来ますし、実際建築系(含むデザイン)の会社に就職する学生もいます。建築系だけ勉強する建築学科に比較すると、経済や経営工学、都市計画をはじめ交通計画、防災計画、都市史等々幅広く見識を深められます。また、同じ学群内に設置されている建築構造や設備の専攻のある「工学システム学類」や、芸術専門学群の「建築」の方の授業をとることで、他の大学の建築学科で提供されている履修内容もカバーすることが可能です。建築士の受験資格を得るためのカリキュラムも用意されています。
“つくばの社工”の研究について
どのような研究者がいますか?
様々な専門分野の、総勢60名近い研究者がいます。専門分野の例を挙げると、経済学、社会学、都市交通、都市防災、環境問題、会計学、マーケティング、金融工学、ゲーム理論、オペレーションズ・リサーチ、意思決定論、確率統計、離散数学、システム科学などの他、従来の枠組みにはない新しい領域で活躍されている研究者も多数います。詳細は、担当教員情報をご覧ください。
卒業研究について教えて下さい。
勉強は、誰かが明らかにしたことを知ること。研究は、誰も知らないことを明らかにすることです。4年生までは勉強が中心ですが、4年生になるといずれかの研究室に所属し、研究にチャレンジし、結果を卒業論文としてまとめます。大学院で本格的に研究するための、最初の1年だと考えるのがよいと思います。他大学に比べ学生に対する研究者の人数が多いため、きめの細かい研究指導を受けられる点が大きなメリットです。
実験はありますか?
“つくばの社工”では化学や物理学の基礎実験のようなものはありませんが、経済実験と呼ばれる人を被験者にした実験、ビニエット法によるアンケート調査、近隣の街の景観や歴史の実地調査といったものをする機会があります。“つくばの社工”でしか体験のすることのできない貴重な経験ができることでしょう。
パソコンに不安が・・・。
1年生の始めから社工のコンピュータシステムを利用するためのアカウントおよび個人用のメールアドレスが与えられ、端末(コンピュータ)室が24時間使用できます。コンピュータや計算機についての授業が1年次より豊富に開講されていますし、授業のレポートはもとより、発表資料などもパソコンを使って作成する機会がありますので、最初は苦手にしていた人でもだんだんと使えるようになるはずです。コンピュータの知識は、1年次春学期から入門的な実習がありますのでご安心ください。
講義について
成績はどのように評価されますか?
成績評価は、研究者が教員としてせねばならない心を痛める作業です。学生はA、B、C、Dによって成績が評価されます(A~Cは合格、Dは不合格)。できればみなさんにAをあげたいのですが、それはできません。評価の方法は科目や担当教員によって異なりますが、演習・実習科目についてはレポート、発表会における発表に基づく評価が、講義科目については期末(あるいは中間)試験やレポートに基づいて評価する傾向があります。
授業時間について教えて下さい。
1時間(1コマ)の単位は75分で、各授業の間に15分間の休み時間があります。 1時限目の授業は8:40に始まり、午前中は2コマ、50分の昼休みを挟んで午後は4コマ分授業時間があります。授業があるのは月曜日から金曜日です。授業の数は学年や学生によって異なりますが、1日に4コマくらいです。
英語の授業はどれくらいありますか?
1年次に必修の英語の授業が4.5単位(3コース分)あります。履修に際して入学時に実施するプレイスメントテストの成績により受講クラスが指定されます。 2、3年次を主たる対象とした中級、上級のクラスもあり、レベルに合わせた履修が可能です。
英語の他にどのような外国語が学べますか?
ドイツ語、フランス語、中国語、ロシア語、スペイン語、朝鮮語を履修することが可能です。また、筑波大学は世界各国から大変多くの留学生を受け入れていることもありますので、その気になれば開講していない国の言葉も学ぶことができるかもしれません。
留学制度について教えて下さい。
アメリカ、オーストラリア、マレーシアなどへの短期交換留学生の派遣制度などがあります。留学制度ではないですが、国際学会や国際会議での研究発表のコスト支援が非常に充実しており、タダで海外に行くために研究をがんばっている学生も数多くいます。
卒業後の進路について
“つくばの社工”では大学院へは毎年どれくらい進学していますか?
最近5年間の数字では約40%です。社会はますます、学歴ではなくスキルを求めるようになってきました。ここでいうスキルとは、「何ができるか」です。一般的に、就職活動においてスキルを持っているとみなされるのは大学院生からです。ですので、大学院に進学し、“つくばの社工”ならではのスキルを身につけて社会に出ていただきたいと思います。
大学院進学はいつまでに決めればいいでしょうか?
4年生になるまでに決めれば十分ですが、ぎりぎりまで悩んで決める人もいます。とはいえ、早ければ早いのに越したことはありません。今の時代、理工系で修士号を持っているのは当たり前です。海外企業では、多くのリーダーが博士号を持っています。その点で、日本は遅れていると言っていいでしょう。みなさんはこれから70年、グローバル化が当たり前の時代を生きるわけですから、それを前提とした自分らしいキャリアプランを考えて欲しいと思います。
“つくばの社工”の学生が主に進む大学院はどこですか?
“つくばの社工”の研究者は、基本的に、筑波大学大学院システム情報工学研究科の社会工学専攻(修士・博士)を担当しています。そのため、社会工学専攻に進学する学生が中心です。もちろん、同研究科のリスク工学専攻(博士前期・後期課程)、生命環境科学研究科(博士前期・後期課程)、他の研究科・専攻や他大学の大学院へ進学するケースもあります。
学類と大学院では、就職状況は違いますか?
“つくばの社工”は理工系ですので、大学院からの就職の方が自分のスキルを活かした仕事をできる可能性が圧倒的に高いです。もちろん、キャリアプランは人それぞれで、学類卒で文系就職を目指す学生もいます。
つくばでの生活について
宿舎について教えてください。
キャンパス内の平砂、追越、一の矢、春日の4つの地区に計60棟設置され(前2者は隣接)、個室3,430室,2人室153室,世帯室251室があります。新入生が入居する個室の入居後に必要な経費は、寄宿料月額8,000円(未改修棟は6,700円)、共益費月額6,830円と個室電気料 (実費)です。広さはまちまちで、一の矢宿舎と平砂宿舎では部屋の形状が違います。夏は蒸し暑く、冬は寒いようです。1年生は原則として、希望者は入居できるようになっています。ただし、入居希望者が入居計画数を上回った場合、通学可能と判断された人は入居できないこともあります。2年生以上は抽選となります。
学外のアパートについて教えて下さい。
地区や質によっても大きく異なりますが、例えばキャンパスに隣接した春日3丁目近辺では、月額25,000円~50,000円くらいのようです(礼金・敷金は家賃の1~2ヶ月程度)。
自動車(免許)や自転車は必要ですか?
自動車は、もちろん無くても生活できます。あれば非常に便利であることも確かですが。大学構内の駐車場は日中有料で、また、住まいが大学から一定距離離れていない場合には駐車証が発行されません。自転車も無くても生活できますが、あると大変便利です。実際、多くの学生が自転車による移動を行っていて、朝方、宿舎から講義室に向かう道で自転車の渋滞が起こるほどです。
東京までの交通は?
「つくばセンター」からつくばエクスプレス(TX)で「秋葉原駅」まで45分です。この他に、常磐自動車道を経由し「東京駅」(平日、土曜は「上野駅」経由)まで直通の高速バスが利用でき、渋滞が無ければ1時間20分程度で着きます(上野までなら1時間5分程度)。TXつくば駅以外では、JR荒川沖駅が最寄です。しかしながら、両隣の土浦駅、ひたち野うしく駅も大差なく、急行を利用したい場合には土浦駅、東京方面で運賃抑制を目指すならひたち野うしく駅が便利です。いずれの駅へも学内のバス停やつくばセンターからバスを利用できます。