卒業生からのメッセージ

メッセージ一覧

周 倩

経営工学主専攻 卒業

修士(サービス工学)

アクセンチュア株式会社勤務

学生のうちに世界に触れてみたいと思い、高校を卒業した後、私は日本に来ました。最初は日本語学校で日本語を学びながら大学受験の準備をしていました。志望校選びの際は、ぼんやりと資源の最適配分を学べる国公立大学に入りたいと考えていましたが、“つくばの社工”でなら得意とする数学とほかの関連科目を勉強し、数理的な知識で企業が直面する課題を解決できることが魅力的に感じ、第一志望にしました。

経営工学主専攻では理論知識を勉強しただけではなく、実践的な授業も体験してきました。例えば「データ解析」ではコーディングを通して統計学の知識を学べて、産学連携の「マネジメント演習」ではどうすれば企業の経営を支援できるか、グループワークの形で皆と一緒に考え、提案に至る一連を体験しました。

大学院でサービス工学学位プログラムに進むと、更に実践的な授業が増えました。会計学、アンケート分析、空間データ解析、ビッグデータ解析などを通して、社会に対する理解が深まり、多方面のスキルが鍛えられました。これらの経験の有難さは仕事が始まってからより一層わかるようになりました。仕事で必要になる問題発見や解決の能力、必要とされるスキルのベースはほぼすべて学校で経験したことがあり、業務の理解や着手はスムーズにできます。

留学生の立場からすると、留学して学んだ知識やスキルを使って、国の社会をより良くするために貢献したい気持ちはあります。社工はとても適していて、ぜひ受けて頂きたいと思っています。

張 瀚天

経営工学主専攻 卒業

修士(サービス工学)

アクセンチュア株式会社勤務

私は、経営工学主専攻を卒業後、筑波大学大学院のサービス工学学位プログラムを経て、アクセンチュアに入社しました。アクセンチュアでは、データ分析やAIを用いて企業の課題発見や課題解決を促進する仕事に携わっています。

もちろん、データ分析やAIを使えば万事解決というわけではなく、本当に解決すべき課題はなんだろう、どうやったらその課題を解決できるだろう、と1つ1つ答えのない問いに対して、お客様やチームと試行錯誤し、解決への道筋を考える毎日で、研鑽の日々です。そうした教科書的な解決策のない課題に対して、自力で考えて取り組む姿勢は、まさに社会工学類で培った経験が活きていると感じています。

社工には推薦で入り、つくばでの初めての1人暮らしや、サークル活動、バイト、学業など新しい体験だらけの刺激的な学生生活を送りました。経営工学主専攻では、データ分析やAIの基礎知識を学び、それらを駆使して実際の社会課題への実践をするといった経験を積むことができました。その他にも、気の会う友人とサービスを作ったり、他学類の先生方と研究したり、つくばならではの自由度の高いチャレンジをしていました。

社工での友人は、色んな業界で活躍しています。卒業後も卒業生や、先生方との交流があり、時には一緒に仕事することもあります。ぜひ皆さんもつくばでの学生生活を通じて、目標に向かって頑張ってください。

伊藤 久美

社会経済システム主専攻 卒業

オフィスKITO 代表

SOMPOホールディングス株式会社 社外取締役

株式会社良品計画 社外取締役

国立大学法人筑波大学 理事

私は卒業後、ソニー株式会社に就職して経営企画やマーケティングなどを担当した後、日本IBM株式会社に転職し、コンサルティング部門のパートナーとして新規事業、マーケティング、事業戦略、などの「今後会社がどう進むべきか」といった戦略を考えるプロジェクトを担当してきました。その後アメリカのIBM本社に1年半赴任し、帰国後ソフトウェア部門である製品の事業部長を担当し、現在は、新しいビジネスをお客様にご提案するチームを担当しています。日本だけでなく、中国や台湾、アメリカなどでもお客様と仕事をさせていただき、毎日が発見の日々です。

筑波大学には推薦で入りました。入学前からバイト先を決め、バイトと、サークルと、授業で毎日大忙しでした。多変量解析や社会調査技法の授業がとても楽しくて、今でもそれらは仕事で役立っています。一方で一点透視図法でスケッチ、などの実技は苦手で、よく芸専の友人に手伝ってもらっていました。みんな近くに住んでいるので本当に仲がよく、あのときの友人関係は今でも私の財産です。サークルのジャズ研究会で初めてジャズに出会い、卒業後もジャズボーカルを続け、今でもライブを定期的に開催しています。

社会工学類はOBのつながりが強いところで、今でも助けられています。就職にも強く、友人たちもみな生き生きと活躍しています。ぜひ皆さんも、充実した学生生活を通じて、自分にとっての「これだ!」を見つけて明るく進んでいってくださいね。

川瀬 翔平

社会経済システム主専攻 卒業

財務省/IMF

私は、社会経済システム主専攻を卒業後、東京大学公共政策大学院を経て、財務省に入省しました。財務省では、日本の社会経済システムのデザインに国家財政の観点から携わる機会に恵まれ、財政制度や債務管理制度を再検討する仕事に従事しました。また、内閣府や金融庁にも出向させていただきました。金融庁では、ミャンマーにJICA専門家として派遣される機会もいただき、同政府アドバイザーとして資本市場発展に向けたマスタープランの作成・実施に尽力しました。現在は、国際通貨基金(IMF)の東京拠点であるアジア太平洋地域事務所のエコノミストとして、加盟国のマクロ経済監視を行うチームの一員として活動しています。

“つくばの社工”には、豊田工業高等専門学校から3年次より編入しました。そのため、編入後は教養・専門科目の授業についていくのは大変でしたが、一般的な経済科目に加え、理工学群であるからこその数式・データを駆使して経済事象を解き明かしていく過程が大変面白く、授業に熱中していたのをよく覚えています。殆ど門外漢だった経済科目に早くキャッチアップするために、大学が用意していた公務員試験対策講座にも取り組みましたし、同時期に編入した編入生と特に仲良くなり、サッカーや勉強会で楽しく過ごしました。この時できた友人達は今でも家族ぐるみで仲良くし、それぞれ上場企業やスタートアップの社長、大学の先生、企業で楽しそうに仕事をしていて、いつも刺激を受けています。

国の仕事に携わるようになり、社会経済システムを理系思考で捉える人材の不足を良く感じています。様々な仕事はそれぞれの担当ごとに重要性があり、特に法令に絡むものは細部が命です。一方で、システム全体を冷静に分析し、「こうあるべき」を提案していく力が必要です。社工で学べばそれができるはずなので、楽しみながら力を蓄えていただければと思います。

岡田 忠夫

都市計画主専攻 卒業

三菱地所株式会社

筑波大学大学院 客員教授

私は、都市計画主専攻を卒業後、大学院の環境科学研究科を経て三菱地所に入社しました。三菱地所では、郊外の住宅地開発の他、東京駅前に立地する新丸ビルや東京中央郵便局の再開発に携わりました。まちづくりは、人との継続的なコミュニケーションによって築かれる信頼関係がなくては成り立たないものと感じています。ただ、そのプロセスにおいては、新たに直面する様々な課題を自らの考えと行動によって解決しなければならないことが多々あり、所謂「問題解決型」の能力というものが求められます(正直、自分もまだまだなのですが)。

都市計画主専攻では、基礎的な都市計画に関する理論から、街を多角的・複眼的に捉える実習、更に先生方や仲間との厳しくも楽しいゼミにより、充実した学生生活を送ることができました。また、休みには、バックパッカーとして、安宿を泊り歩きながら、世界の国々の街や建築を見に行ったことも今では懐かしい思い出になっています。もちろん、大学で学んだことがそのまま通用するほど社会は甘くはないのですが、社会工学類で身に着けた「考える」というスキルは、問題解決型の能力を高め、きっとみなさんの将来への滋養になると思います。

また、卒業後も、多くの先生方やOB・OG とは交流があり、仕事のあらゆる場面で出くわすことも数多くあります。是非、みなさんも、学業やサークル等の学生生活を通じて、多くの仲間を作り、将来の夢に向かって、頑張ってください!

松本 玲子

都市計画主専攻 卒業

つくば市 副市長

私は社工の一期生で、大学院修了後、つくば市役所に入りました。就職した当時はバブル時代。つくばセンタービルが完成し、西武百貨店がオープン、つくば科学万博の開催、ディスコやライヴ、国際音楽祭など、つくばのまちは今では考えられないくらい毎日が賑やかでした。最初の仕事はつくばの魅力発信、その後都市計画や TX沿線開発、環境都市推進、科学技術振興、市長公室長と続きました。公務員は専門職でない限り多分野を経験します。副市長になった現在でも、これまで未経験だった教育やこども関連、税、福祉、保健など幅広く担当しています。

国家プロジェクトとして整備された筑波研究学園都市ですが、新たにつくばエクスプレスの開業や沿線開発が進み、バブルの崩壊やいくつかの災害等を経てまちの姿も変化してきました。つくば市では、SDGs の理念のもと数々の目標に向かって挑戦するとともに、科学技術振興やスマートシティ、スタートアップなどにも力を注いでいます。国や県とも違い、まちの中にある身近なテーマや課題に触れながら市民とともにアイディアを出し合い、地域に根差した取組なども行っています。

筑波大学を卒業してつくば市役所に就職する人も増えていて、直近10年では事務系職員の2割近くになっています。中でも社工卒はダントツに多く、色々な部署で頑張ってくれています。また、つくば市の審議会や委員会などには、多くの筑波大学の先生方に協力をいただいていますので、卒業生は調整役としても活躍しています。私が入庁した当時は男女の差別が極めて顕著でしたが、今では一切なく誰にとっても働きやすい環境ですのでお薦めですよ。^_?☆

土岐 大介

経営工学主専攻 卒業

BNPパリバ・アセットマネジメント株式会社 CEO・代表取締役社長

筑波大学大学院 客員教授

一橋大学大学院 客員教授

元東北大学 総長特別補佐 特任教授

元ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社 代表取締役社長

元ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント 株式会社 代表取締役社長

私は卒業後、米国の大学院でオペレーションズ・リサーチの修士号を取得しました。日本鋼管・日興證券を経て、その後ゴールドマン・サックス・グループで22 年弱勤め、後半の8 年半はグループの資産運用会社の代表をさせて頂きました。

1980 年代後半より、株価などの動きを多変量分析を用いて分析し、最適化手法によりポートフォリオを構築し、先物・オプションなどデリバティブでリスク管理を行うなど、まさに経営工学専攻で学んだ基礎が金融工学として発展し、実際のお金の運用に応用されていました。また、当時「経営シミュレーション」の実習ではグループの「社長」の役をやり、皆で熱く議論し意思決定し数十ページのレポートをまとめた経験から、将来経営に関わりたいと思いました。

社会にでると、知識を知恵に換えて、その知恵を生かして不確実な将来について意思決定をしていきます。「学際的」である筑波大学の社会工学類で、文系・理系を合わせた幅広い分野を勉強することで、将来様々な場面でその知識をもっと深め、知恵に換えていくことができると思います。

筑波大学は、大いに学び、スポーツをし、友達と一緒に過ごすには最適な環境です。その中で楽しみながら、生きる力をぜひ身に付けて下さい。

元吉 秀幹

社会経済システム主専攻
1995年卒業

トヨタ自動車株式会社人事部勤務(執筆時)

企業活動のグローバル化が進展する中、企業で働く我々に、様々な組織集団との有機的な関係を視野にいれて企業を捉えるマクロな視点が強く求められています。それと同時に、一人一人のお客様を大切にする、ミクロの視点も見落としてはなりません。

私は社会経済専攻において、経済学・統計学・心理学を学ぶことを通じて、問題解決のためのマクロ・ミクロ両面のアプローチの基礎を身につけさせてもらいました。何よりも、そこで得た生涯の恩師と友人は私にとって何よりの財産です。

小林 千佳

都市計画主専攻
1990年卒業

JR東日本勤務(執筆時)

社会工学類の魅力はまず、社会における諸問題を工学的アプローチを用いて解決する手法を学ぶというところにあります。そのために実習を重視したカリキュラムとなっており、そこで学んだグループワークによる問題解決の進め方やプレゼンテーション等は、卒業後非常に役立ちました。

目標達成に向かって問題解決型思考で取り組む社会工学的アプローチを学ぶことができる筑波大学社会工学類に、是非挑戦して頂きたいと思います。

松田 和香

都市計画主専攻
1998年卒業

国土交通省勤務(執筆時)

「筑波大って、いい教育しているんだなぁ。」と、就職後、他大学出身の友人等からよく言われます。

私の仕事は国の行政ですが、おそらくどんな業種においても、「何が問題か」から「どう解決するか」「どう見せるとよいか」までの一連のプロセスを自力で構成し、実現していく力が必要であり、社工ではこの力がしっかりと身に付くようプログラムされています。さらに、「社会工学」という専門内容に関しても自信を持ってオススメできます。今の時代、技術系であっても、特に行政に関わる(コンサルタント含め)場合、都市計画のみならず、経済や経営の知識も求められているからです。

鈴木 真介

社会経済システム主専攻
2003年卒業

筑波大学大学院システム情報工学研究科在学(執筆時)
Associate Professor, The University of Melbourne

社会工学類の特徴は、様々な専門分野の教員・学生が在籍している点にあります。私は今、大学院博士課程に在学していますが、異分野の友人と学類時代に築いた関係は、今でも役に立っています。例えば、私は主に理論研究をしていますが、実証研究をしている友人から有益なコメントを得て、広い視点から研究を進めることができました。

たこつぼ的になりがちな大学院生活において、学類時代に得たネットワークはいまでも大切かつ有益な私の情報源です。私自身のこのような経験から、皆さんにもぜひ、本学類で学ぶことをお勧めします。

佐藤 圭介

経営工学主専攻
2003年卒業

筑波大学大学院システム情報工学研究科修了(執筆時)

経営工学専攻では、経営の問題をコンピュータや数学など工学の手法で解決することを学びます。例えば宅配ビザの注文をネットで受け付けて人件費を削減するとか。

就職先は情報通信・メーカー・金融から公務員まで。講義で経営工学の考えに触れ、実習で脳と手を動かせば、ビジネスに対してスマートな考えができるようになると思います。それって格好良いですよね。

渡部 大輔

都市計画主専攻
1999年卒業

筑波大学大学院システム情報工学研究科修了(執筆時)
国立大学法人東京海洋大学 教授

私は二年間の実務を経て、筑波大学に戻り大学院システム情報工学研究科にて都市空間における望ましい輸送システムの形態を研究しています。都市は様々な活動の集積によって構成されていますが、地理的空間に対して経済的思考で数理的手法を用いて問題解決をしています。

研究を進める上で、社工で学んだ専門知識に加え、専門以外の授業で学んだことも連鎖反応のように効いてきている手応えを実感しています。