社工生の実態

社会経済システム主専攻

讃井 知

後期入試合格(人文学類に入学後、転入)

出身:茨城県

“つくばの社工”を選んだ理由

今思えば、私は大学に入学する時点で『学びたい事』に関して知らない事が沢山ありました。学問は私にとって、興味の対象というより憧れに近い存在だったのではないかと思います

私は、一年次は筑波大学の人文学類に所属しており、秋から冬にかけて試験を受けて、社工には二年次になる春から転学類させていただきました。

将来、地域復興等社会問題の解決に働きかけていく仕事につきたいということに対する思いは、漠然と幼い事よりありました。けれど、その為に実際にどのように行動したらいいのか、どんなことを学べばよいのか、自分の特性などと合わせて考えると決断しかね、方向性が明確に見えていなかったというのも事実です。

そんな私を強く一押ししたのは、入試の時期にあった東日本大震災での親戚をはじめとした人々や景色です。私は茨城で生まれましたが、母の実家が岩手県であったため幼いころの半分を岩手で暮らしました。震災でなにもかもが変わってしまった東北に私は3月中に行くことができました。震災直後、人間、一人一人の大きな力を直に感じると共に、それを圧倒的な力でもってマクロ的に動かす政策というものの大きさを初めて身近に実感し、そして大変興味を持ちました。

色々な仕組みを作る人、仕組みを広げる人、仕組みを受け入れる人…沢山の人が仕組みの中で精一杯生きている様子を、恥ずかしながら初めて実感として経験したのです。その時、「今この大学生の時期にこれからの日本を考えるべきだ。そして自分が学んだものを社会に落とし込んでいく必要と責任がある。そうしたい。」というように強く感じました。

それから自習やシンクタンクに所属して公共政策などについて考えるうちに、文系の私には今まであまり触れることが少なかった社会工学という学問に出会いました。その中で、現状を把握しようと議論し考える時や、手法を考案する段階で、理系的な技術や視点の重要性が身をもって感じられ、社会工学という学問がまさに自分が今学びたいことであると思うようになっていきました。

大学では人文学類の学生としてまったく別のことを学んでいたので、社会系のものに関しては独学でしていましたが、私には厳しい面が多々ありました。さまざまな先生に教わったり講義を聴講させて頂いたりしましたが、なかなか自分の理想通りにはいきませんでした。人文系のことに興味が無くなったのではなく、むしろ学ぶうちにどんどんとその奥深さも愛着も湧いてきて自分にぴったりの学問だとは思っていたけれど、転学類することは、開かれた学びの場を享受できる素晴らしい最後の大きなチャンスなのではないかと考えるようになりました。今まで踏み込んだ領域でないからこそ、「教わりたい」所でもありました。

しかし文系の数学であっても決して得意ではなく、物理も化学も勉強したことがない私にとって、理転をするということはとても迷いがあることでした。そのような私の未熟な悩みを筑波大学の先生はどの先生も親身になって聞いてくださり、相談にのってくださりました。そうして人文の先生とも社工の先生とも沢山お話しをして、長い間本当に色々な事を悩んだ末に、やはり転学して勉強するのも自分の夢を叶える近道なのかもしれないという結論に至り、転学を決意しました。 今は、学んでいることが未来に繋がっていくことを想像しながら、たくさんの希望と感謝の気持ちを持ち毎日を暮しています。

“つくばの社工”でこんなコト、頑張ってます!

複数個のサークルや学園祭実行委員会に所属させて頂いて、放課後も充実した日々を送っています。またインカレの学生団体にも所属し、通常毎週1.2回、多いときはほぼ毎日、都内に通っていました。私が所属している団体は二年次の秋で代替わりをするものが多く、今は殆どの課外活動を卒業し、三年次からは学業に専念する予定です。

このページを見ている受験生へ一言

本当に最後まで何がおこるのか分からないのが受験だったと思います。私達は大震災の年の受験生だったので、筑波大を後期試験で受けた私は小論文がなくなってセンター試験だけの受験になったりと大きく影響を受けました。何が起こっても後悔がないように、今できることを確実に一生懸命取り組んでください。応援しています!

“つくばの社工”でのとある一日

  • 06:00~

    【起床】
    身支度や大学に行く準備をします。あたりまえですが高校までと違って私服なので、毎朝天気予報とにらめっこして服を決めるのが朝の楽しみです。

  • 07:30~

    【登校】
    実家通いなので、つくばエクスプレス線を使って筑波大学最寄りのつくば駅へ向かいます。つくば駅からは大学内を巡回するバスに乗って授業教室がある校舎に行きます。天気の良い日はバスではなく自転車で登校するのも気持ちいいです。

  • 08:40~
    09:55

    【一限の授業】
    転学した関係で、一年次に混じって『線形代数』という数学の必修の授業を受けています。数学は苦手科目なで最初は不安も大きかったのですが、筑波大学では質問に行きやすい環境を作って下さるだけでなく、教授が本当に親身になって一人の生徒に声をかけて下さったりするので、最初は自分から積極的に質問等にいけない人も、やる気さえがあれば“つくばの社工”の授業の場合「大学の授業は難しくて全く分からない」という事は絶対に決してないと思います!安心して学びたい事が勉強出来る環境です。

  • 09:55~
    12:15

    【自由時間】
    二限に授業を履修していないので、授業の予復習にあてたり、11:25からの昼休みと合わせて少し遠いレストランでご飯を食べにいったり、お買いものにいったりしています。

  • 12:15~
    15:00

    【三、四限の授業】
    二コマ連続の『都市空間の歴史』という授業を受講しています。
    私は社会経済システム主専攻ですが、都市計画主専攻の分野の授業も多く履修しています。専攻に関係なく幅広く自分の興味がある授業をとれるのが“つくばの社工”の魅力の一つだと思っています。

  • 18:30

    【サークル活動】
    金曜日は公共政策を扱うイベントを企画する学生団体のミーティングに都内で参加しています。つくばエクスプレスが通っていて交通の便もよいので気軽にいくことができます。他大学の学生から刺激を受けたり、有益な情報をもらったりする事も多いし、生活の範囲を限られないで自由な時間を自分で開拓できるのも大学生ならではだと思います。