7-1.背景・目的
提案②「そめる」では、地図上での色分けによる情報提供を行うことで、駐輪場・ペデの混雑の分散、徒歩移動の促進を目的とする。
<提案に至った経緯>
調査から以下のことがわかった。
・施設部ヒアリング:
ペデの混雑の解消をするために、ループの環境整備を行い、ループの利用をしてもらおうとしている
・学生生活課ヒアリング:
建物付近の駐輪場が混雑しているが、離れた駐輪場は空いている状況
・アンケート調査:
短距離移動でも自転車で移動する学生が半数いる
1年生の多くはペデを利用している
教室に近いことを優先する学生が7割
停める駐輪場を決めている学生が8割以上
これらのことから利用者の選択が限られおり、それにより駐輪場や道の混雑を招いていると考え、このような実態を改善するためにこの提案に至った。
利用者の選択肢を広げるための情報を提供することで自然に交通を分散させるため、地図上、さらには実際の路上にカラーリングを行うこととした。なお、今回のポスター例はいずれも3A棟に掲示できるものを作成した。
7-2.歩こうMAP作成
アンケート調査より、400m以内(5分以内)の移動でも約半数しか徒歩を選択していないことがわかった。
また、時間距離調査より、3A棟から1学書籍部までの約320mの移動では徒歩のほうが自転車よりも早く到着するということがわかった。
このことから、短距離の授業間移動なら徒歩でもよいといえる。また、不動産で用いられる徒歩移動時間(徒歩1分=80m)を参考にし、
主にペデを使う経路を予測し、移動距離が400m以内の棟を100mごとに色分けし、ポスターを作成・掲示し、徒歩移動も便利だという情報を提供する。
図7-2-1 歩こうMAP
7-3.ループ紹介MAP作成
時間距離調査より、平砂学生宿舎から3A棟までの移動に際し、ペデとループでは時間・距離的に大差はなく、ループの方が混雑していないということがわかった。
また、アンケート調査より、1年生のループ利用の割合が低いことがわかる。
これらをもとに、移動経路としてループが利用できることを1年生に伝えるために、ループを紹介するポスターの作成と掲示を行う。
図7-3-1 ループ紹介MAP
このポスター上には、ループを利用しての移動経路、ループとペデ各々の移動距離とプレ調査で計測した時間距離、通学時間に撮影したループが空いている写真を情報として入れ、ループからの通学を紹介する。
なお、掲示は3A棟だけではなく、平砂学生宿舎にも行う。
7-4.駐輪場MAP作成
アンケート調査より、講義場所への近さが駐輪場を選択する際の大きな決定要因であることがわかったが、
駐輪台数調査より、建物に近いがあまり使われていない駐輪場が存在することを知った。より快適に利用できる駐輪場があることを紹介するポスターの作成と掲示を行う。
図7-4-1 駐輪場MAP
このポスター上には、3A棟から徒歩1分で行ける駐輪場を、駐輪台数調査から求めた混雑率で色分けし、棟付近でも空いている駐輪場があるという情報を提供する。
7-5.今後の展望
・駐輪場のカラーリング
各棟の出入り口からの距離が近い駐輪場を、実際の利用者数と容量を考慮して振り分け、棟ごとに色分けを行う。カラーリングを行うことで、駐輪場所を決定する際の新たな選択材料となると考えられる。
図7-5-1 駐輪場のカラーリングイメージ
・スマートフォンアプリの活用
中長期的展望より、IC駐輪場が導入された場合、混雑状況が自動的に更新されるシステムを構築し、アプリを使って駐輪場の混雑状況がわかるようにする。
・誘導サイン
地面にルートや教室位置の案内表示を行い、アクセス向上を図ることを目的とする。
図7-5-2 誘導サインイメージ