1-1.調査の背景と目的
筑波大学は、開発後30年以上を経ている筑波研究学園都市の中心的施設であるとともに、学ぶ、住まう、働く、憩うなど、あらゆる機能が集約されたキャンパスは都市の縮図であるともいえる。
ところが筑波大学の現状に目を向けてみると、当初は歩行者専用であったはずのペデストリアンが自転車で溢れていたり、決められた枠線外にも駐輪する自転車が多かったりなど、時代の変化や学生の行動に満足に対応できていない部分が随所に見られる。私たちはこのことから、現在の筑波大学にはキャンパス改善の余地がまだまだあるのではないかと考え、調査を行うことにした。
筑波大学では、施設部が中心となって「キャンパスリニューアル計画」を推進し、キャンパスの改善に取り組んでいる。私たちが考えた筑波大学の問題点を、このキャンパスリニューアル計画になぞらえて分類してみると、「施設」、「エネルギー資源」、「交通」の3つの観点に分けることができた。今回、私たちは交通、特に自転車にまつわる問題を扱っていくことにした。
私たちは、まず学内交通の現状と問題点の把握をし、それに対する改善策および中長期的プランの提案をすることでスマートキャンパスの実現に貢献することを目的とする。
1-2.調査フロー