目次
一 .序論

1.土浦市の概要
2.計画人口

3.JICASTRADAによる分析

二.基本理念

三.基本構想

四 .計画人口

五 .基本計画
1 新市庁舎 
2 空き店舗の有効活用 
3 りんりんロードの拡充 
4 コミュニティバス 
5 シニアアーバン計画 

六.おわりに

4 コミュニティバス 

1.目的

1-1.渋滞の緩和

 これまで述べてきたように、土浦市では国道6号線バイパスと、周辺部から中心市街地へアクセスする道路の渋滞が激しい。
このうち、国道6号線バイパスの混雑に関しては、建設時から既に4車線化という解決策が想定されており、ここで新たな対策を考える必要性は高くない。

しかし後者に関しては、道路沿いに建物が密集している部分も多く、道路の拡張などの対策は望みにくい現状がある。

そこで、バスの利便性を高め、利用者を自動車からバスへ誘導し、渋滞の緩和を目指したい。

1-2.市内活性化

・中心市街地の回遊性アップ
 土浦市の中心市街地は、土浦駅から亀城公園付近までと、桜町、川口周辺であるといえる。

しかし、これらの地域は、約1km四方に分散しており、買い物などでの回遊性は良くない。健康な者でも1km歩くのはやや面倒に思う距離であるし、高齢者などにとってはなおさらであろう。

そこで、コミュニティバスの運行によりこの地域を訪れる人々の利便性を向上させたい。それにより、市街地の回遊性を良くし、利便性の向上を図ることで、中心市街地全体の魅力をアップさせることにつなげたい。

・市内広域の回遊性アップ
 土浦市内には、亀城公園、まちかど蔵、霞ヶ浦総合公園など、多くの見どころがある。

しかし、これらはそれぞれに離れて存在しており、回遊性はあまり良くない。

自動車を使えば回遊はしやすいが、駐車場のない場所があるうえ、環境保護や渋滞緩和の観点から、自動車の使用はなるべく抑制したい。

とはいえバスを使おうにも、路線バスは駅と周辺部を結ぶことに主眼をおいており、駅から放射状に路線が編成され、市内を回遊するには不便である。そこで、コミュニティバスを運行することにより市内の見どころの回遊性を上げ、それにより町の魅力に触れやすい環境づくりを図りたい。

1-3.交通弱者の移動支援
 茨城県は自動車の普及率が全国でもトップクラスに入る自動車社会である。しかし、高齢者や障害者、幼児など、自動車を利用したくても利用できない層は確実に存在する。

一方で、市内には公共交通のサービスが十分でない地域が存在する。そこで、コミュニティバスの運行により公共交通網の充実を図り、これらの利用者層の移動を支援したい。

また、高齢者の移動を支援することは、高齢者の外出頻度を上げ、外出による健康の維持にも役立つであろう。


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