土浦市の平成18年度の農業産出額は96.8億円で,生産量日本一のレンコンに代表される野菜がその5割近くを占め,他にも米や,菊などの花卉,果実というように多様な農産物が生産されている. 市の基幹的農業従業者数は平成22年において年齢別に見るとおよそ7割は60歳以上であり,さらに全体では平成22年までの15年間でおよそ3割減少しており,人手の減少と高齢化が進行していると言える. 経営耕地面積を見ると,減少傾向が長年続いており,平成22年は35年前と比較して3割近く減少している. それと同時に,前述のような農業従事者の減少や高齢化の進行が一因となっている耕作放棄地も増え,平成22年では経営耕地面積のおよそ17%にあたる574haとなっている. 市ではレンコン栽培による耕作放棄地の解消に取り組んでいるが手付かずの場所も多く,近隣の耕地や景観に悪影響を及ぼす恐れがあるため,解消へ向けた取組が急務である.
経営耕地面積と基幹的農業従事者数の推移
年齢別基幹的農業従事者数 耕作放棄地面積の推移
土浦市はかつてより神立地区をはじめとして企業が多く立地し,東京やつくば研究学園都市からの近さを武器に発展してきた. 北部に3つの工業集積地があり,近年は企業誘致政策として免税や融資などの措置も積極的に行っているため,製造品出荷額は順調に伸びている. しかし,職・住・商の新複合都市としてまちづくりを行っているおおつ野ヒルズでは企業誘致があまり進んでおらず,優遇措置などの見直しが必要である.
市の製造品出荷額の推移 市内の主な工業地の立地状況
土浦市はかつては宿場町として旧水戸街道沿いに栄えたが,近年は販売額,従業員数ともに落ち込んでいる. JR土浦駅を中心に多くの商店が集積していたが,近年は郊外の大型SCの増加によってシャッター街が多くなっており,駅周辺の賑わいもなくなってきた. 一方高齢化が進んでいる新治地区などでは商業集積が無く,不便さを感じさせる.
市の製造品出荷額の推移 市内の主な工業地の立地状況