本計画の背景です。
はじめに
普段の仕事はオンライン環境でのリモートワーク、重要な会議はZoomを使って参加。ほしいものはAmazonで注文し、自宅まで届く。休日はAmazon Prime VideoやNetflixでお気に入りの作品を観て過ごす――。
こうした生活は「快適な暮らし」として、世代を問わず、日本のどこでも、当たり前の存在になりつつあります。
このような生活スタイルは基本的には日本のどこに住んでいても同様に実現することが可能であり、言い換えれば、「私たちは都市に居住しなくても便利な生活を送ることができる」ということになります。
人類史上、都市というものは「資本の集積によってより豊かな生活水準を実現できるため」に形成されてきました。太古の人々が農耕をして集落を形成したのも、中世の国々が城壁に囲まれた都市を建設したのも、産業革命により都市に労働者が集中したのも、突き詰めればこの言葉によって説明されます。
ですから、現代の技術によってもたらされた新しい暮らしは「人々を都市から離れさせうる」という、人類の歴史からみてもこれまでにない変革を現在進行形で起こしているのです。
一方で、日本の都市は今、別な問題にも直面しています。それは「人口減少がもたらす都市の縮退」です。
人口減少による都市の規模の縮小、税収の落ち込みは、あらゆる都市機能の維持を困難にします。その流れは今後ますます加速していくことが見込まれています。
都市が抱える様々な課題、そして人々の価値観の変化。これからの時代、日本中の都市はこの二重の問題に直面します。そしてそれはここ、土浦市でも同じことです。
それならば、人はなぜまちに住むのか?
将来に土浦というまちを維持していくものは何か?
私たちはこの問いにこう考えました。
「まちに人が集まり、未来へまちをつないでいくもの、それは人々自身の『このまちを作る』という意志そのものである。」
都市を築き上げてきたのは、いつの時代も、どこの国でも、その都市に住む人々自身でした。そしてそれは現代においても変わらないことです。
人々が自らこのまちに住みたいと考え、一人一人が自分たちのまちをよいものにしていこうと行動する。それがまちを未来へつないでいくのです。
土浦のまちが目指すべき姿もこの通りです。土浦市民のみなさんが土浦のまちを愛し、自分たちで作り上げていこうと行動する、そうココロから思えるようにしなければなりません。
そのためには、現状のまちをいくつか変えていくべき点があります。ココから変えていくことこそ、今、土浦市が行政として取り組まなければならないのです。
ココから変える、ココロから変わる。
それが私たちの計画です。
