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1.1 本実習の背景・目的


 筑波大学の広大な敷地は多くのみどりに覆われている。しかし我々はそんなキャンパスのみどりを「変化に乏しい」と感じた。手入れのされていない同じような樹木群が目につき、みどりの量が多い割に殺風景である。この感覚が何に起因するものなのか興味を持ったことがこの調査のきっかけとった。なお我々は現在の筑波大学のみどりを「変化のない」景観としてとらえた。これを「彩りに欠けておりみどりに多様性や季節による変化が少ない景観」と定義する。以下は図1.1がシラカシによる景観(「ささやき」より引用)、図1.2が長野県飯田市に存在するリンゴ並木(「長野県公式観光web」より引用)であり前者は常緑広葉樹であるシラカシの特性から緑色が視野の大部分を占める景観、後者は花と果実による彩りと変化にあふれる景観であるといえるがこの2枚の景観をとらえた写真を比較すると図1.2の方が華やかで彩りにあふれ楽しい雰囲気であると考えられる。つまり、楽しいみどりには色の多様性や変化が必要となる。以上を踏まえ、我々の目的はキャンパス内に果樹を植え、果樹に囲まれて大学生活を送るという「果樹ある生活(カジュアルライフ)」の実現を通して「変化のあるみどり」を作りより豊かな大学環境を創造することとした。

図 1.1(左):大学内樹木の4分の1を占めているシラカシ 図 1.2(右):長野県飯田市のリンゴ並木

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