ゆとりある中心市街地
背景
背景
土浦市では現状の課題として、①人口に対する公園の不足、②土浦駅前における駐車場の集中、③モール505の老朽化による商業の衰退等が挙げられます。そこで、中央地区の目標である「人と商業が集まる場」の実現を目指し、4つの提案を行います。
提案
モール505のリノベーション
事業の目的は、①モール505の活気を取り戻す、②高密度な商業空間の創出の2点です。現在ある空室を排除し事務所等を後述の再開発ビルに移転することで、規模を2/3に縮小します。また、外観は木目調にリニューアルし、温かみのある雰囲気を演出します。

公園の整備
事業の目的は、①回遊性の向上、②賑わいの創出、③地震や火災時の避難場所の3点です。駅西側の平面駐車場や古い建築物を撤去し、跡地に約7200㎡の都市公園を整備します。公園内には、芝生空間やイベント広場、カフェ等の店舗を整備し、多くの人が訪れたくなる空間を創出します。加えて、モール505への歩行者道を整備することで、新たな人の流れを作り出します。また、現在のモール505の駐車場を新たに立体駐車場として整備します。



再開発ビルの建設
事業の目的は、①まちなか居住の促進、②開発による事業所等の移転先、③水害時の避難場所の3点です。駅西側のパティオビル等を撤去し、跡地に再開発ビルを建設します。延床面積12400㎡の10階建てビルとし、1-3階に店舗、4-6階に事業所、7-10階にマンションを整備します。また、コワーキングスペースを設置することで、オフィスとしての機能向上を目指します。

中心市街地の防災計画
水害の発生が予測された際には、市役所や駅ビル、提案③の再開発ビルに分散避難する計画を策定します。また、再開発ビルでは、コワーキングスペースを避難場所として開放し、防災用品等の備蓄、電気設備等の浸水対策などを実施します。そして公園は、事前避難における避難路として使用します。

費用
中心市街地の事業における総費用は約63億円です。また内訳は、図の通りとなっています。本事業は、第一種市街地再開発事業として実施するため、土浦市は補助金として事業費の1/6である約10.5億円を支出する必要があります。

効果
再開発ビルやモール505の年間利益は約2.6億円となります。また、再開発エリアでは年間約3.5億円の地価上昇が期待されます。この事業によって、土浦駅とモール505の連続性が生まれ、また土地の高度利用化が進むことで、より多くの人や商業が中心市街地に集まるようになり、土浦市に住み続ける意味に繋がっていくと考えられます。