2018 防災班
背景

充実した大学生活を送るうえで大切なことは日々の当たり前の安心・安全である。

その点から考えると、一体、筑波大学周辺地域は治安が良い言えるのだろうか。

そこで、実際に犯罪件数などの具体的な数字を調べると、茨城県、特につくば市は犯罪発生件数が多く、その多くが大学周辺地域に集中していることが分かった。

「安心安全な大学生活を送ることができるように筑波大学周辺地域の防犯を強化したい。」そのような思いから私たちは今回の実習にて筑波大学周辺地域の治安や防犯について着目することにした。

平成30年度つくば市自転車盗難被害の件数

天久保や春日地区においては、11件以上発生していることがわかる。

 本研究では、安心安全な学生生活のために、筑波大学周辺の治安改善をテーマに設定した。治安改善の手法については、学生自らが取り組めるものを選択した。それが、つくば市で行われているジョグパトである。ジョグパトを推進し、筑波大学周辺の防犯環境を向上させる目的で研究を進める。

 

既往研究

 既往研究を参照し、どのような条件で犯罪が発生しやすいのか、既に行われている防犯活動にはどのようなものがあるかについて明らかにする。

 犯罪の抑止・抑制方法として一般的に知られているのが、防犯環境設計(CPTED:Crime Preven-tion Through Environmental Design)である²⁾。この防犯環境設計をもとに犯罪を予防する手法には二つある。建物や街路の物理的環境の設計と、人的な対策である。これらと、地域住民や警察、自治体などによる防犯活動とを合わせる。それによって総合的な防犯環境の形成を目指す。防犯環境設計では、犯罪の機会を減らすための4つの手法があげられている。

 また、雨宮(2009)によれば、全国の刑務所の被収容者を対象とした質問紙調査の結果から犯罪者が犯罪をあきらめる要因について、第一に「警察官の姿」や「防犯カメラ」などの警察力、第二に「近所の人の目」や「通行人の目」といった住民による自然な監視力であることがわかっている。

 

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