文化の多様化が激しい現代は、色々な思考や想いで溢れかえっている。
その上、興味や関心においても相手との共通点より相違点の方が多いことが
現代の特徴かもしれない。その様な時代に存在する「まち」には、
多様なパーソナリティが同居するようになってきている。
こうしたパーソナリティが一緒に社会を形成しているという意識を持たなければ、
まちづくりにおいて重大な問題が生じてしまうだろう。
また日本は、自分の住んでいるまちへの愛着というものは、
自然に出てくるものであり、作り出すものとは考えていない傾向があるように思う。
だが我々は、愛着というものは、まちとの結びつきをより密接にするような
政策やデザイン(まちのキャラクターを作ったりすることでなく)
によって作り出せるのではないかと考えている。
よって、MPを作成する上で我々は主に、交通・商業・医療の3つを取り上げた。
中でも我々は、「交通」に力を入れたいと思っていた。
理由は、まちとの結びつきの要は交通にあると考え、
スムーズで気軽な移動ができるように改善したいからだ。
また、観光要素を軸に加えなったのは、
「まちの活性化」=「安直な観光キャンペーン」・「物産品PR」という考え方は
一時的なものにすぎず、常に新しい物を生みださなければならない
という思いに駆られ、観光の要になるようなものが無くなった場合、
二度と活性化出来なくなるだろうと考えたことが最大の理由である。
残念なことだが、我々の満足は、すぐに飽きがきて長続きしない。
現代人の特徴の一つとして、モノが豊かになればなるほど、
満足度は長続きしなくなる。何とも、皮肉な事だ。
ゆえに我々は、長続きできるようなMPを作り上げたいと思った。
それには、土浦市自身に磨きをかけ、
住民にプライドを持ってもらえるようなまちにすることが必要であり、
市民もまた行政側から与えられた構想をただ受け取るだけでなく、
まちを「守り・育み・残し・繋げていく」という意識をもってもらいたいと願っている。
そういった想いを込めてを策定した。