本アンケートから得られた結果より今後の提言を行っていく。
本アンケート結果においてPRをあらかじめ見ていた調査対象は、そうではない対象と比較してより大きな意識変化をしていた傾向があった。そのためこれらのPRをより見てもらえるような工夫が必要である。具体的な施策としては、ポスターを継続的に設置、かつ内容に新鮮さを保たせるために新しいものを更新し続ける。また、これらをより多くの人に届けるため大学公式SNSの活用も視野に入れたい。このように常に興味を持ってもらえるようなPRの工夫が需要だといえるだろう。
本アンケートの結果からは広報媒体として動画のほうがより伝え手側の意図を相手に伝えやすいということが分かった。またその内容としては自分のごく近くに危険が潜んでいるなどの危機意識をあおるものがより効果的であった。この媒体と内容の組み合わせを用いて、かつデータなどを用いた具体的なPRをおこなうことが重要であろう。この利用方法としては3学モニターで啓発ビデオを流す、つくばテレビなどの地元ローカルテレビ局とのコラボ、人気youtuberとのコラボなどがあげられる。
本アンケート結果より在学年数が長いほど施錠意識変化がしにくい傾向がある、つまりPRの影響を及ぼしにくくなるということが分かった。このためにも在学年数の浅い一年生のうちに施錠意識を高めておくことが有効な手段の一つとして挙げられる。このためにもフレッシュマンセミナーにおける自転車盗防止、鍵の有用性に関する動画を見せたり、秋に行われている学生生活課による自転車施錠の推進運動を春のうちに行うということがあげられる。また在学年数の長くなった学生に対する広報アプローチについても今後検討が必要となるであろう。
今回筑波大生の自転車への施錠意識改善を目的として本実習を行ってきた。意識を向上させるためにa)筑波大学のうちおおよそ5人に一人が自転車盗難にあっている、b)筑波大生の施錠意識は低い、c)施錠しない理由の多くは意識的な問題であり、利用者次第で改善を図ることができる、d)施錠は盗難防止に有効、e)大学を私的空間と考えている学生が多い という観点から考案した5つのアプローチから、ポスター、動画を用いて広報を行ってきた。結果意識の改善が見受けられ、継続した粘り強いPR環境づくりや動画を用いたPR、在学年数が浅いうちからの施錠意識養成が重要であることが分かった。
PR内容を5種類用いるにあたって今回デザインの異なるポスターを用いたが、それの巧拙や印象の差が意識変化に影響を及ぼした可能性があった。
今回ポスターについては第三エリアのもいにしか張ることができず、PR 対象の学生に偏りが出てしまった可能性がある。より正確な効果測定や広域なPRを目指すためにもPR対象の拡大を視野に入れる必要性がある。
準備不足などにより実習の公式アカウントを動かすことができず、動画の拡散が個人のつながりに頼る結果になってしまった面があった。効果的なSNSの活用方法についても研究したい。
入学時に施錠意識を向上させることももちろん重要だが、在学年数の長い学生に対して効果的な施錠意識の向上を促すPRを考える必要がある。