仮説1~4の検証により、以下の結果が得られた。
①人目を気にする度合いが高い学生ほど、「服装の規範」と「着ていけるか」のズレは小さい
②人目につく公共交通の方が、「服装の規範」と「着ていけるか」のズレが小さい
③実際に理想と現実のズレが大きい大学の方が、ジャージ・スウェット率が高くなる
④ジャージやスウェットを着ている方が、高校生からの大学イメージは悪くなる
つまり、人目を気にする度合いの高い学生は公共交通を利用し、「服装の規範」と「着ていけるか」のズレが小さく、他方で「服装の規範」と「着ていけるか」のズレが大きい学生が多いとジャージ・スウェット率が高くなり、高校生からの大学イメージが悪化することがわかった。
今回の実習ではジャージ・スウェットを着て大学へ行くことが高校生からの大学イメージを悪化させることが検証された。
今後の課題としては具体的にどのようにジャージ・スウェットでの通学を減少させることができるかを検証する必要がある。
また、調査の対象を大学生に限らず、一般の方々に拡張させることや、調査する大学を関東の大学だけでなく、地方の大学や海外の大学にも調査を拡大させることで、より深い研究ができるのではないだろうか。
さらには、服装選びの際の条件として、今回の実習では「どの交通手段で」を設定したが、今後の課題としては「誰と」であったり、「いつどこで」であったり、服装選びを左右する条件を加えた検証する必要があると思われる。