序論

1 研究の背景

 筑波大学は学生に良好な勉学の環境を提供し、自律的な市民生活を体験させることを目的として構内に学生宿舎を設置しており、この宿舎には毎年多くの新入生や留学生が入居している。しかし、宿舎の敷地内には多くのゴミの不法投棄が見られ、ゴミが山積みになっている場所も存在する。2015年10月5日付の筑波大学新聞では宿舎における不法投棄が取り上げられ、処分費として毎年約400万円が宿舎の共益費の一部から支払われているという現状があることがわかる。不法投棄は宿舎の景観を損なうだけでなく、治安の悪化や学生への物理的・心理的悪影響にも繋がる可能性があると考えられるため、本実習で取り扱うこととした。また、有害ゴミ・市で回収されないゴミも宿舎では回収されていないため、本実習では粗大ゴミ・有害ゴミ・市で回収しないゴミを宿舎ゴミと定義して取り扱うこととする。

2 研究の目的

 先で述べたように、筑波大学宿舎敷地内におけるゴミの不法投棄により、様々な面で悪影響がもたらされることが懸念されている。この問題の解決にあたっては、不法投棄行為が発生している背景を把握し、不法投棄を減らすための効果的な方策を解明する必要がある。以上のことから、我々は本研究の目的を「筑波大学の不法投棄を減らすために、効果的な方策を解明すること」と設定した。

3 研究の流れ

 背景、目的を踏まえ、不法投棄の実態を把握するためにヒアリング、現地調査、意識調査の3つの事前調査を行った。それらの調査の結果を考慮し、仮説を立てた。アンケートと実験から仮説を検証し、アンケート結果の分析と実験で得られた結果から提案を行った。今回の研究の流れは下記の図のようになる。


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