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つちうら自然学習
Proposal
背景
長所
土浦市には、里山、河川、霞ヶ浦といった多様な自然が身近に存在するため、住民が利用しやすいという強みがある。また、地域の自然に触れることは地域愛着を形成するともいわれており、市や霞ケ浦環境科学センター、民間団体などが、自然を活用した子ども向け環境学習プログラムを既にいくつか提供していることも強みである。
課題
一方で、これら土浦の自然を十分に小学校教育に活かせていないという現状もある。最も大きな課題だと考えるのは、土浦市立小学校においては土浦の多様な自然を一体的に学べる学習の枠組みが存在しないことである。また、特に里山に関しては、市が学習プログラムをほとんど提供していないため、そもそも子どもが里山に触れる機会も少ない現状となっている。さらに、これらの学習の土台となる活動場所の整備も十分に進んでいない。他にも、既存の環境学習プログラムの利用数が少ないことも課題であると考えられる。
概要
全体像
「つちうら自然学習」とは、土浦市内に存在する里山、河川、霞ヶ浦を一体的に利用した学習を指す。この学習プログラムを通して、土浦の自然をより深く知り、より深く体感してもらうことで、土浦への愛着を増進し、テーマの「返りたくなる」に寄与することを目指す。この学習プログラムの主な対象は土浦市内の小学生とし、「知る」学習と「体感する」学習の2軸で学習を進める。 以下の表は提案の全体像で、下線部(左上の3つ)については土浦市が市が新設し、他(右下の3つ)については既存の学習プログラムの利用をさらに促進する。
「知る」学習
「知る」学習とは、学校の中で、各場所に関する概要や機能、歴史などを学ぶ学習である。
里山: 地域の里山の概要や歴史、里山の持つ機能の学習、現地に行くうえでの安全学習、地域に昔から住む人によるお話会などを行う。
河川: 里山と同様に、概要やなりたちの学習、安全学習、水質実験などを行う。
霞ヶ浦: 市が小学校4年生向けに現在提供している「霞ヶ浦ドクター養成講座」を活用する。
「体感する」学習
「体感する」学習とは、実際に現地に行ってフィールドワークなどを行う学習である。この学習は、1箇所あたり年間1~2回程度を目途として行う。
里山: 各学校の近隣の里山を「ふるさとの里山」として利用する。
河川: 現在霞ヶ浦環境科学センターが提供している、桜川の河川環境学習プログラムを活用する。このプログラムは、桜川の上流、中流、下流の3地点において、川の様子やいきものを観察するというもので、これを実施することで桜川を詳しく体感することができる。
霞ヶ浦: 霞ヶ浦環境科学センターが開設する環境学習プログラムを引き続き各学校に活用してもらうと同時に、現在未実施の学校においても実施を図る。茨城県霞ヶ浦環境科学センターへのヒアリングによると、令和7年度の状況として、土浦市内の小学校15校のうち、学校内での出前授業を行った小学校は7校、センター内での環境学習を行った小学校は6校、うちどちらも行った小学校は3校であった。ここから、まずは未実施の5校においてプログラムの実施を実現するとともに、現在実施している学校においても、出前授業とセンター内での学習を組み合わせた学習を推進する。具体的な活動内容としては、野外観察や水質調査、湖上体験スクールなどを行う。
ふるさとの里山
市内の多くの里山は現在低未利用となっているため、活動の前には整備を行うことが不可欠である。整備を行うにあたって、まず今後学習に利用していく「ふるさとの里山」を選定する。このとき、その里山の状態がある程度良好であることや、小学校との距離が近いこと、所有者の多くが市内在住であることなどを総合的に判断して選定するものとする。選定後は、「ふるさとの里山」に対して重点的に整備を行う。具体的には、補助金や税減免の拡充、森林経営管理制度の導入、所有者団体設立による補助金獲得支援などを行う。 このように整備を行い活動基盤が整ったところで、小学生の活動を開始する。「ふるさとの里山」における小学生の活動内容は、鳥や虫、植物の観察や、野外教室、クラフト体験などがあげられる。
効果
上で述べた通り、現在の土浦市においては、市内の自然資源を小学校教育に十分に活用できていないという現状がある。 そこで、今回提案するつちうら自然学習を行うことで、里山・河川・霞ヶ浦という土浦の自然資源全てを小学校教育に一体的に組み込むことができるようになり、この学習を実際に実施することで、各学習同士の相乗効果で、より深く土浦の自然について学ぶことができるようになる。また、現在環境学習が行われていない小学校に対しても働きかけを行い、プログラムを利用しやすいような仕組みづくりも併せて行うことで、土浦市で育った小学生全員がふるさとの自然について学べるようにもなる。 こうして土浦の自然についてより深く学び、体感できるような仕組みを整えることで、土浦で育った人の土浦への愛着をより深めることができ、「返りたくなる」に寄与できると考えられる。
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