地区別構想

中央地区

「川とまちを結び、にぎわいを織りなす」

<現状>
中央地区では近年駅前の大規模店舗が次々に撤退し、イオンモール土浦や阿見アウトレット、つくば市内の大規模ショッピングモールの進出による影響を受けた、中心市街地の空洞化が問題となっている。また、現在駅前ではロータリーの整備が進んでいるが、主な機能は交通結節点で、市民のイベントが開かれることはなく、中心市街地のイベント会場は転々としている。駅の周辺には、一級河川である利根川水系の桜川や、城下町の風情を残した貴重な街並みなどの魅力的な資源が存在している。また、2017年には図書館の駅前移転が計画されており、土浦市は中心市街地のにぎわい創出と住民の利便性向上を目標としている。

<提案>
中心市街地の衰退や新図書館の建設を受け、中心市街地の魅力を引き出す一体的な整備が必要になると考えた。現在土浦駅前には市役所があり、駅から市役所までは空中歩道で繋がっている。また、駅の北部にMALL505、南部に桜川が流れており、これらを整備してつなげることで中心市街地の活性化を狙う。

○空中歩道の整備
 MALL505、土浦駅、桜川を1つの大きな拠点とするための大規模な空中歩道の整備を提案する。



この空中歩道により上記で提案した桜川沿いの広場、MALL505と土浦駅を1つにつなげ、土浦駅から桜川およびMALL505へのアクセスを容易とする。また、歩車分離を行うことで人々の交流やアクセスの改善を見込み、この範囲を中央地区の大きな拠点とする。またMALL505、土浦駅、桜川広場利用者の回遊により、賑わいの場を創出することを目的とする。

○桜川沿線公園の整備
現在の桜川沿いにはランニングコースが整備されているが、周囲の草木の整備がされておらず荒れた印象を受ける。現在土浦市では水を活かしたまちづくり構想を進めており、桜川のポテンシャルを引き出せるのではないかと考えた。そこで、桜川沿いを広場として整備し、多くの歩行者がくつろぐことのできる空間を創出する。


このように広場として整備することで川の水を感じながら散歩したり、休憩時間に羽を休められるような空間となることを狙う。また、常設のオープンカフェのほか、市民のコンサートやBBQなどの地域住民主体のイベントを桜川広場で行っていくことで、中央地区の拠点として利用されていくことを期待する。具体的なイベントの運営方法に関しては、つくばペデカフェ推進要項を参考に、行政と市民が共同で運営を行っていくことを想定する。また、全国的に有名な土浦花火大会のイベント時には、JR土浦駅から歩行者を誘導することで、より観光客の更なる増加も期待できる。

○MOLL505の改築
MALL505については周辺に立地するものに着目した。西側には近年開館予定の新図書館や古書店が位置し、また東側には城下町の風情が残る街並みがあった。これらの要素から、MALL505を和の風情と本と憩いをコンセプトにした商店街とする。
3階にある店舗を2階に全て移すことで、MOLL505を3階建てから2階建てへ改築する。1階にある空きテナントには、喫茶店やフリースペースを置き、建物の外観から和の風情を強調するため、ファサードを和風なものとする。