地区別構想

新治地区

「広い世代を結び、にぎわいを織りなす」

<現状>
 新治地区は、古くから農業が盛んで、北部には筑波山麗宝篋山を有する自然豊かな地域である。しかし、新治地区は他の地域と比べて高齢化率が高い傾向にあり、農業においてはそれ以上に高齢化が深刻な問題となっている。耕作放棄地面積も増加傾向にあり、このまま高齢化が進行すると、さらなる耕作放棄地の増加や空き家の増加になるのではないかと考えられる。 また、新治地区では平成30年4月から地区内の山ノ荘小学校、斗利出小学校、藤沢小学校の3つの小学校を統合し、新治中学校敷地内に土浦市初の施設一体型小中一貫校を設立することが決まっている。これは、新治学園義務教育学校と名付けられる。義務教育学校とは、小学校から中学校までの義務教育課程を一貫して行う学校のことである。2016年度から法律で定められた新しい学校の形で、学年の区切りを柔軟に変更できる点が特徴である。

<提案>
○空き家を活用した学生シェアハウス
 現状を踏まえて、拠点となる小学校の周辺部に空き家を活用した学生向けシェアハウスを導入する。シェアハウスの概要は以下の通りである。
地域で行われる活動の例としては、新たに出来る義務教育学校と連携した、大学生による小中学生に向けた勉強指導や、高齢者の農作業の手伝い、地元のお祭りなどのイベントの手伝いなどを想定している。農作業の手伝いに関しては、JA土浦から仕事を斡旋してもらう予定である。これらの活動により、農業振興や世代間交流、地域活性化に繋がる。

○廃校舎を住民の活動の拠点として活用
廃校となる斗利出小学校を大学生や地元住民の活動の拠点として活用する。この際、主な役割として、以下の3つの役割を付与する。

・シェアハウスに住む住民の生活の質が向上するような空間
 まず、パソコンを数台設置し、大学のインターネットに入ることが出来るような端末室を設置する。これにより、授業のない上級生は大学に行かなくても小学校での作業が可能になる。さらに、学生の一人暮らしではすることの難しいDIYや日曜大工が出来る工房を設置する。既存の体育館やグラウンドを使って、自由にスポーツを楽しむことも出来る。学生が利用したいと思うような設備を整え、学生の生活の質の向上を図る。

・地元住民との交流の拠点
 既存の教室を活用して、大学生が小中学生に勉強を教えられる空間や、地元住民がワークショップや集会を開けるような空間を創出する。また、広いグラウンドを一部リノベーションしてベンチや芝などを置き、人々が集まってくるような広場的空間を創出する。

・カーシェアのステーション
 既存の駐車場やグラウンドを利用して、カーシェアのステーションを設置する。具体的には、カーシェアつくばを導入して、斗利出小学校を新たにステーションとして設置することを考えている。これにより、新治に住む学生も学校まで車で通うことが可能になる。