5-1 スポーツ

5-1-1 スポーツの重要性

博報堂のインターネット調査より以下の図のことが示されている。

これは、生活におけるスポーツの実施頻度に分けて、地域コミュニティ活動に参加の積極度を調べた図である。どの項目においてもスポーツをする頻度が高ければ高いほど、地域コミュニティ活動への積極度が高いことがわかっている。つまり、コミュニティ形成にはスポーツを行う方が形成しやすいことがわかる。

次に土浦市の死因別死亡者割合を示した図である。

悪性新生物と心疾患と脳血管疾患は生活習慣病の一種である。つまり生活習慣病として大きく見ると、土浦市の死因別死亡者割合で、生活習慣病は約58%も占めていることがわかる。土浦市の医療費の多くは生活習慣病に費やされていることがわかる。厚生労働省生活習慣病予防特集より、「生活習慣病は個人が日常生活の中で適度な運動をすることによって予防することができるものです。」と記載されている。生活習慣病を予防するためには、運動が必要であるということがわかっている。また、運動をすることで生活習慣病になる人が減れば、医療費を低減につなげられる。今後高齢化が増すことはわかっていることなので、今のうちから対処しなくてはならない。そこで、運動することで健康にもなるし、医療費も低減できることをもっと多くの人に知らせるべきであると思う。

5-1-2 チャレンジ・ザ・ゲーム

チャレンジ・ザ・ゲームはグループで交流しながら記録に挑戦し、遊び感覚で身体を動かす楽しさを味わえるスポーツレクリエーションである。ボールを使ったり、なわを使ったり、棒を使ったりなどユニークなゲームがたくさんある。さらに、学校や公園などどこでもでき、いつでも、だれでも、気軽にできるのも特徴である。小中学校、職場、地域など、様々な場面で多くの人が楽しめるものである。現在、全国で10万人以上の参加者がいて、市や企業をあげての一大イベントとしても楽しまれているものである。北海道名寄市では、毎年開催されていて、2008年には、過去最多の141チームが参加し、1300人もの人が選手として参加し楽しんだ。楽しみながら体力アップができ、遊びから生まれるコミュニケーションもある。さらにチャレンジ・ザ・ゲームには、運動嫌いになる要素を克服できるのがポイントである。

チャレンジ・ザ・ゲームが普通の競技スポーツより取り組みやすくても市民が知らなければ、取り組むことができない。そこで、私たちは普及させるためのソフト面の対策も提案する。行政・NPO・市民の3つが協力しあって広めていく、普及させていくシステムである(図)。ヒアリング結果より行政が普及させることは難しいという意見があったため、NPOに普及は任せる。また、その時に市が補助金を出すことでNPOも動きやすくなる。土浦には土浦健康スポーツクラブというTOTOから助成金をもらって行っている団体がいるので、そこに頼んで普及させればよいと思う。さらに、ただ普及させていくだけではなく、より良い活動にするために市民などが意見を出し合い、それを行政がまとめて、土浦ならではのスポーツへと適応させていけば良いと考える。具体的な提供場所としては、各小中学校や老人ホームやわくわくサロン、公園などが考えられる。

5-1-3 ハード面の強化

ヒアリング結果より、土浦市では、登録団体数に比べて施設数が不足しているということがわかった。実際に土浦市の小中学校の体育館利用登録団体数を見てみると、平成23年度は360団体、6543人が登録しているのに対し、平成24年度は367団体、7019人と登録団体数、登録者数共に増加していることがわかる。そこで私たちは、ソフト面の強化だけでなく、ハード面の強化も提案する。

図より、おおつ野エリアには、施設数が不足しているし人口増加など新たに開発されるため、コミュニティが形成へのための施設として複合施設の新設を行う。また、神立エリアでは、既存施設の有効活用として、神立エリアの工業団地な体育施設を利用していく。さらに、荒川沖エリアでは、ポケットパークを整備し、気軽に行える環境を整える。これにより全エリアでスポーツを行う環境が整った。

5-1-4 スポーツの効果

チャレンジ・ザ・ゲームを行う人が増えれば、スポーツを行うことの楽しさや新たなコミュニティが形成される。そうしていくうちにスポーツの楽しさに気づき、もっとスポーツをしたいと思える人が増える。そうして、市で行われている各種大会や、市民ウォークラリー、市民体育祭などに参加してもらう。さらに、土浦の資源を活かしたスポーツも行うようになる。こうして、多くの市民がスポーツを行うことで健康になり、市全体として元気なまちになる。さらに、大会などの参加やチャレンジ・ザ・ゲームなどでコミュニティが形成され、まち全体としての活気にもつながる。コミュニティが形成され、高齢者などどの新たないきがいともなる。スポーツはまちを変える最大の武器である。