土浦市の現状

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工業

   市北部に工業集積地が位置し,神立の土浦・千代田工業団地,テクノパーク土浦北,東筑波新治工業団地,おおつ野ヒルズの4箇所がある.主な企業として日立グループ,コカコーラ,東レ,トステム,ノーリツなどの工場が立地している.霞ヶ浦の西岸に位置し,都心や成田空港から近いという立地のよさから,土浦市として企業誘致を行なっており,近年では製造品出荷額は順調に伸びている.現在でも神立以外の3箇所で誘致を行なっていて,今後は2012年度に圏央道が成田空港まで開通する予定で,アクセス性が向上する見込みがあるため,さらなる企業誘致の可能性があると思われる.


図12.製造品出荷額の推移

<土浦市のポテンシャル>
   土浦市をはじめとする茨城県南部地域は,2012年度の圏央道・稲敷IC〜大栄JCTの開通を控えており,これによって成田・千葉方面のアクセスが向上することが考えられている.圏央道の延伸先には,日本の空の玄関口であるとともに,貿易額日本一の港でもある成田空港がある.ここを輸出拠点とした輸出品の生産をおこなったり,東京方面にも千葉方面にもアクセスが容易な立地を生かして製品を出荷したりすることが可能である.私たちは土浦が産業,特に輸出や出荷を踏まえた工業のポテンシャルがあるかどうかを分析しました.さらに,立地することによって受けられるメリットを考えてみる.    先ほども触れたように,土浦は東京方面と直結する常磐自動車道やJR常磐線,国道6号線などの縦軸が既に整備されており,工業団地が集積する市域の北側からは,土浦北ICから常磐道が利用できる.圏央道が開通することで(JCTは市内ではないが)東西南北軸の結節点となり,利便性が高まる.また,国道125号と354号を結ぶために建設が進んでいる土浦新治線が完成することにより,この道路の交通容量が増え,既存の工業団地への利便性やアクセスが向上すると思われる.さらに,立地することによって受けられるメリットを考えてみる.先ほども触れたように,土浦は東京方面と直結する常磐自動車道やJR常磐線,国道6号線などの縦軸が既に整備されており,工業団地が集積する市域の北側からは,土浦北ICから常磐道が利用できます.圏央道が開通することで(JCTは市内ではないが)東西南北軸の結節点となり,利便性が高まる.また,国道125号と354号を結ぶために建設が進んでいる土浦新治線が完成することにより,この道路の交通容量が増え,既存の工業団地への利便性やアクセスが向上すると思われる.東京圏CUEを用いて,現時点での道路整備状況やOD表をもとに,成田方面への圏央道が延伸した場合のみに生じる,茨城県南モデル圏内の人口と従業者数の増加率を計測した.

表1.圏央道成田方面開通の影響(東京圏CUE)

   モデル圏における人口の増加率が0.73%,従業者数の増加率は1.34%と,他の1都3県と比較しても,モデル圏の人口と従業者数が相対的に増加していることがわかる.このことから茨城県南地域は圏央道の開通によって,工業をはじめとする産業分野を伸ばすことができる機会になることが考えられる.

表2.東京60km圏と土浦周辺地域(東京圏CUE)

   さらに土浦は,業務地代が他の都市に比べて安いことが挙げられる.
   土浦市と等距離である東京都心から60km圏内の,東海道線沿線の藤沢市,高崎線沿線の熊谷市,総武線沿線の成田市と比較すると,住宅地代は藤沢市以外はほぼ同額となっているが,業務地代で見てみると藤沢>成田>熊谷>土浦の順に低くなっており,他の地域より安く土地を購入できることがわかる.
   これに土浦市がおこなう産業優遇制度を併せて考えると,土浦市は企業にとって参入しやすい環境になっていて,行政としては企業誘致をおこなうことで,市の経済基盤強化を目指します.