上記の各プロジェクトは単独で行われるのでなく、それぞれ関わりあうことで土浦市全体が活性化することを目指す。
たとえば、モール505の魅力向上を行ったうえで、そこにたまり場を作る。そのたまり場では霞ヶ浦で獲れたバス料理がふるまわれる。
そうすることにより、相乗効果が生まれ、土浦市全体の活性化につながる。
この話はあくまで仮定の話であるが、今回提案した全計画を土浦市全体の総合計画とするためには、各プロジェクト間の相互補助は必須である。
現段階の各プロジェクトは単独では限定的かつ短期的な効果を発揮することしかできない。それはそれらのプロジェクトが重点整備の域を出ないためである。
しかし、これらのプロジェクトを相互的、または地区別計画とあわせて考えることでより実現可能性の高い計画が出来上がると考えられる。
都市に「人」、「自然」、「街」の視点からアプローチし、上記のプロジェクトを実施することで、
「人と人との交流」、「人と自然との交流」、「人と街との交流」が創出される。
これらのプロジェクトは都市計画マスタープランにおける重点整備計画内の各分野という位置づけになるが、
これらの重点整備計画を地区別にリファインした地区別整備計画を実施することで、マスタープランとしての体裁が整う。
本実習内では、地区別の計画まで十分な議論を進めることはできなかったが、限定的な地域に置ける各プロジェクトの実施時の効果については
各プロジェクトの説明内において記載した具体例のとおりである。ここで生み出された交流は都市全体を動かす流れといえる。
この流れがあれば、都市の成長は滞ることなく、継続的な繁栄へとつないでいくことができる。
そして、それぞれのプロジェクト同士が関わりあうことにより、土浦市全体が活性化する。この流れはプロジェクト間の補完により、
上述のように限定的具体例であったプロジェクトの効果が、徐々に市全域へとその効果を広げることが想定されるためである。
各プロジェクトは都市を構成する要素を重点的により魅力的に変えて、都市全体の成長を促進させることができると考えられる。
こうすることにより市全域の活性化が進み、「人・街・自然」の各要素がより高度な価値を持った存在へと昇華することができる。
この状態が達成されることにより、交流という流れに乗った各要素が市全域を循環する。各要素はそこに暮らす地域の人々により文化的な生活を送ることを補助して、
精神的に豊かな暮らしが達成されるようになる。そうすることによって目標とする「うるおう土浦」が実現する。