(1)背景

1.基本コンセプト

私たち第2班は、都市計画マスタープランを策定するにあたり、基本コンセプトを
「人・街・自然 うるおう土浦」
と設定した。都市を構成する「人」・「街」・「自然」という3つの要素に着目することにより、土浦市のあらゆる問題に対応できると考えた。そして各方面から適切なアプローチを行うことで、市全体として活力が増し、市民が豊かな暮らしを実現することを目指す。 それぞれの要素について以下の目標を設定し、目標都市像とする。

  • 「人」 高齢者にとって住みよい交流のまち
  • 「街」 市街地を活性化させた街との交流
  • 「自然」霞ヶ浦を中心とした自然との交流

2.現状把握

本実習の背景ともなった「土浦市の概要」と「各要素の現状分析」を述べる。

2-1 土浦市の概要

・基本統計データ
 人口:144,501人
 面積:122.29ku
 世帯数:56,692世帯
・地勢
 茨城県南部に位置しており、東京から約60km、県都水戸からは約40kmの位置にある。国内第2位の面積を誇る霞ヶ浦の西に土浦市は位置する。また隣接するつくば市、牛久市とともに「業務核都市」に指定されている。 ・歴史
 戦国時代に土浦城が築かれ、江戸時代には土屋氏9万5千石の城下町として、また水戸街道の宿場、桜川・霞ヶ浦の水運の要衝として発展し、栄えた。明治以降は海軍航空隊の予科練が設置され、軍事拠点の一つとなった。その名残で現在も桜町付近は関東有数の歓楽街となっている。1980年頃までは茨城県南地方の商業の中心地として非常に栄えたが、筑波研究学園都市の開発・発展、郊外化の流れの中で中心市街地は衰退し、現在までに駅前の百貨店・大手ホテルは軒並み撤退している。
・産業
 農業に関しては、レンコン生産量は全国一で作付面積は5000uとなっている。工業については、市内数か所に工業集積地帯を要し積極的な企業誘致を行っている。商業については、年々商店数、売場面積ともに減少が見られる。

2-2 各要素の現状分析

「人」:コーホート分析より

2035年の推定人口は、117,396人となった。図1より、土浦市では劇的な人口減少と少子高齢化が進行すると推測できる。

「街」:少子高齢化の進展、都市構造の変化により、商店街、モール505の衰退が顕著になっている。
       
                      写真1、写真2 モール505土浦名店街の様子

「自然」:表1はH18市民アンケートの「土浦ならではのもので、まだ生かされてないものは?」に対しての回答である。
                            表1

                 (土浦市市民アンケートH18より引用)
アンケート結果より、土浦市民は霞ヶ浦に対して関心は高いものの、有効活用できていないと自認している。