1. 背景
1.1. 筑波大学周辺での相次ぐ居酒屋の閉店
2017年序盤、我々筑波大生は相次ぐ居酒屋の閉店を目の当たりにすることとなった。例として天久保三丁目の原価居酒屋くぼやは3月中旬、じぶんかって大学店と居酒屋じんぱちが4月末をもって閉店したことが挙げられる。これらの居酒屋は私たち自身利用する機会も多く不安を覚えた学生も多いのではないだろうか。
他方、若者の酒離れや飲み会、飲みを通じたハラスメント通称‘飲みハラ‘が叫ばれること、政府も2017年4月1日に厚生労働省に「アルコール健康障害対策推進室」を設置しアルコール規制の可能性を模索するなど、飲酒や酒席への風当たりが強くなりつつある。これらを踏まえ酒席とそれを担う居酒屋の必要性を考えるべきではないだろうか。
1.2. 筑波大学周辺の居酒屋の増減
大学周辺での居酒屋の立地の変化を観測するため、電子電話帳[1]から各店舗を集計した。住所は天久保、春日、桜、竹園、吾妻、柴崎、花畑と定め、年次は2015年と2002年において比較した。図2に、プロットしたデータを掲載する。
店舗については大分類飲食店から小分類串焼き・炉端焼き、和風飲食店、その他レストラン、バー・酒場・スナックから居酒屋に当てはまるものを抽出した。
店舗数は2003年に174店あったものが2016年に130店と減少している。内訳は閉店店舗が135店、新規開店は91店となっている。このことから、店舗数は減少しているがそれ以上に店舗の入れ替わりが激しいことが分かる。
また上記の地図からは店舗の閉鎖後同業態の新たな店舗が入居する居抜き出店の多さ、つくば駅や酒場の多い天久保一丁目など中心部から離れた場所では再出店が少ない傾向がみられる。


