背景

土浦市内には居住誘導区域のうち、人口密度30人/ha以上の公共交通不便地域が北部・南部に約6ヶ所存在します。また、バスの運転手不足が深刻な問題となっています。

高齢化が進むなかで、車移動が難しくなりこれらの地区では新たな移動手段が求められます。 

概要

既存の「のりあいタクシー 土浦」のシステムは左に記している通りですが、改善し「リンクタクシー」を提案します。

市とNPO法人が連携することで公共交通不便地域の改善を目的とします。利用者は専用のアプリ、もしくは電話を通じて利用日時、発着地点、人数を申請し使用します。

費用・収入の関係はこのようになります。

令和2年現在、現行ののりあいタクシー土浦の会員数は865人、利用回数/年は約11回であることをふまえ、年間1500人、1人あたり年10回利用すると仮定します。したがって、土浦市が毎回200円の支援を行うと、利用者は3km圏内の利用だと300円、以降は0. 75kmごとに100円かかります。土浦市の負担料金に関しては、土浦市は200円/回×15000回=300万円/年の支出となりますが、令和2年でのりあいタクシー土浦の市負担額は約1003万円であるため、年間削減可能費用は約700万円となります。これは、交通インフラの効率化や運営コストの削減によって実現されます。

運賃は3割をNPO法人、7割を運転者に配分します。利用者が全て3km以内の利用とすると、NPO法人は1回あたり500円×0.3=150円、年間では225万円の収入となります。Mobility Linkの導入によって、NPOは利用者の需要に応じてサービスを提供し、収益を増やす機会を得ることができ、持続可能な運営が可能となります。運転者は1回あたり500円×0.7=350円、3kmを20分で移動するとし、ガソリン代の150円を除くと、1時間あたり約1000円の利益となります。

効果

このようにMobility Linkの導入によって、バスや鉄道がない公共交通不便地域のアクセスが改善され、市民の移動ニーズに迅速かつ効果的に対する交通手段となり、かつ市の負担を削減することができます。また、専用のアプリや電話を通じて、利用者は簡単に移動の予約や申請ができ、待ち時間の短縮にも繋がります。