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土浦市とは

土浦市は茨城県県南の中核都市です。

■面積:122.9 km²

■人口:139,414人

■人口密度:1,134人/km2

土浦市は、歴史的な街並み、霞ケ浦の水場、土浦駅前の商業発展などの街並みとしての良さや、JR常磐線、常磐道などの交通の便の良さにも恵まれた都市です。

土浦市の課題

計画班の前身である、課題班のレポートです。
課題班A班 人口・財政班
課題班B班 交通・都市構造班
課題班C班 住環境班
課題班D班 観光・産業・歴史班
課題班E班 環境・防災・農業班
課題班F班 公共施設再編・インフラアセットマネジメント班

計画班2班の視点

前提として、財政は市が抱える問題に対して解決する力の源のようなものです。
それが近年、人口減少、少子高齢化の影響によって、土浦市の財源が著しく減少しており、5年後には、財源調整基金という市の貯金が完全に枯渇する見通しです。 これにより、今まで土浦市が行ってきた行政サービスを同じレベルで維持することが、課題班A班で取り上げられているように、困難になりつつあります。

そのために今、理想ではなく現実に向き合い、土浦市行政のみでなく土浦市民自らもかかわり、双方の納得の上で財政問題を解決していく必要があります。

財政赤字見通し

現状、課題で取り上げられた土浦市の財政問題に対する、近年の取り組み結果を財政赤字の見通しの変化から考察します。

H29とH30の長期財政収支見通しと財政運営の基本的な考え方を参考にH30とH29のH31以降赤字見通しを比べてみると約10億円の見通し悪化でした。
また、歳出削減の方針もH29とH30で全く変わらず、財政問題は悪化する一方で施策が有効に機能していないことや行政の活動のみの財政健全化にも限界があることが考えられます。

現状の財政対策は長期的

次に、長期的な財政対策の取り組みの有用性を検討します。

土浦市ではコンパクト化の考えを取り入れており、H29年度には立地適正化計画を策定しています。 2011年公表の用途地域を灰色で示しており、灰色で表した用途地域の外で人口が増加していることがわかります。
用途地域以外での地域で人口が増加する理由として、市街化区域から1キロメートル以内であることや住居が40戸連担していること等が満たされていれば市街化調整区域であっても建物が建てられるためと考えられます。 図でも用途地域の市街化調整区域の境目の地域が人口増加しています。

以上から、用途規制の効果は新規居住者にはある程度効果がある一方、住宅の改修などはそのままの土地で実施できるので、コンパクト化の実現までは時間がかかり、インフラの縮小にも時間がかかることがわかります。

行政職員の限界

次に行政職員の負担について述べます。

上図は、国の地方創生対策業務をどれだけ負担と感じているかのアンケートのグラフです。
このグラフから、国の地方創生政策に関して全国的に役所が強く負担を感じているとわかります。

また、土浦市でも財源の減少を受けて、土浦市の職員数を減らすことで人件費の内の職員給を減らしています。
つまり、一人当たりの業務量は増えており、細かな住民へのケアができなくなりつつあると言えます。

計画班2班の問題意識

最後に以上の市役所等の現状をまとめると、行政の職員一人当たりの業務量を増しているにもかかわらず、土浦市がかかえる財政問題には対応できていないことがわかります。
また、コンパクト化によって長期的に対応できるようになるという考え方がありますが、推計の結果からも時間がかかり 現在起きている財政問題の対処としては不十分です

行政の職員の負担の面からもこれ以上仕事を任せていても、負担削減のために外部委託が増え、結果的に財政を圧迫する可能性があります。
そのため、今、理想ではなく現実に向き合い、土浦市の行政ができること、市民の皆さんができることを見極め、双方の納得の上で財政問題を解決していく必要があります。