モール505改修事業によって魅力のある拠点ができた土浦市の空間を更に魅力的にするために、駅前に多く存在する平面駐車場に注目しました。 歩きやすい距離とされている300mを駅から設定し、実際に駐車場の数を計測したところ51か所あり、1700台も駐車可能でした。
また、土浦駅に隣接されている市営の立体駐車場の稼働率が低いことも問題です。
土浦駅の西口と東口には市営の駐車場が存在する中、民間企業の駐車場の利用により市営の駐車場は1000台以上も空きがあります。
駅前の大きな範囲を占める駐車場ですが、それぞれを細かく見てみると地権者が分かれているために区切られていますが、まとめると広い一つの土地になる場所があり、小さな土地でも新たに駐輪場を作ることや、緑化することができます。
現在は駐車場としてしか使用されていないとしても今後他の用途で活用できる可能性を秘めているのです。
ここからは、中心地を魅力的にするために駐車場を有効活用する方法について説明します。
民間企業は整理されていない駐車場を所有しており、土浦市は稼働率の低い市営の立体駐車場を所有しています。
駐車場活用手順 | |
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1 | 民間企業の持つ駐車場の土地の権利を市営駐車場に移行し、民間企業はこれまでの利益を市営駐車場の利益から受け取ります。 |
2 | 市が民間企業の持っていた土地を整理し、土地の価値を高めます。 |
3 | 民間企業は駐車場としての利用は規制されていますが、価値の上がった土地を得て、市営駐車場の利益を受け取る権利を放棄するか、土地を放棄して、権利を得続けるかのどちらかを選択します。 |
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民間企業は魅力上がった中心地で価値の上がった土地を用いてホテルやオフィスなどの事業を行い、利益を得ます。 市は民間企業が放棄した土地で新たに駐輪場をつくることや、緑化するなどして中心地の魅力づくりに努めます。 |
この施策を行うメリットは、市が土地を買い取るのではなく、一時的に預かって土地の整理をするので市が土地を受け取るハードルが下がり、民間企業も整形中の利益が保証されながら、土地の権利を手放さずに土地を整備してもらえる点にあります。
また、市は民間企業に中心地の魅力化につながる事業を起こしてもらうことができ、民間企業は魅力の集まりつつある中心地で整備した土地をもらうことができます。
駐車場の有効活用によって魅力の高まった中心地の回遊性を高める一つの手段として、混雑する駅の西口へ続いており、また主な商業施設にも隣接する道路を、平日の通勤時間帯と休日に公共交通と自転車、歩行者の専用道路とすることを提案します。
以上のことにより、公共交通専用道路を用いることによって中心地の車両数が減少して事故の危険性が減り、歩行者にとって歩きやすい空間が出来上がります。
歩いて移動しやすくなる空間を作り上げることによって回遊性が上がり、更なる賑わいが創出されると考えます。