都市計画マスタープラン実習 6班

1. 交通整備

 現在整備中もしくは,今後整備予定の都市計画道路のうち,川口田中線,神立停車場線,木田余神立線,常名虫掛線,田村沖宿線延伸道路,真鍋神林線延伸道路の6本の道路がすべて開通したことを想定し,JICA-STRADA を用いて,混雑度のシミュレーションを行った.
 図1に (a)整備前および (b)整備後の中心市街地周辺ニおけるシミュレーション結果を示す.土浦駅西口において,整備後に道路の混雑度がやや解消されていることが確認できる.一方で,土浦駅東口側のおおつ野地区へ続く道路では、依然として混雑度が高い状態である. 今後,計画中の都市計画道路の開通に加えて,道路環境の整備や都市計画道路の新設などを行い,交通混雑の解消が必要である.

(a) 整備前

(b)整備後

図1 JICA-STRADA を用いた混雑度のシミュレーション結果

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2. PR活動

 ふるさと納税とは,個人が賛同する地域への寄付金を,税金として納税するための制度である.特徴として,納税者が税金の納付先や使い道を指定できることが挙げられる.また,その地域の特産品や地域で利用できる優待券を配当品として寄付者に贈呈することは地域のPRとなり,来訪者増加に寄与すると考えられる。

■2.1 土浦市における「ふるさと納税」の現状

 表2に現在の土浦市と同県下の石岡市におけるふるさと納税について,配当品,寄付総額および寄付件数を示す.土浦市の配当品は「広報つちうら」のみであり,石岡市のお米や食事券などの62品目から選べる配当品と比較すると魅力に欠ける.そのため,納税額および納税者数が,石岡市と比較して非常に少ないことが確認できる.

表1 土浦市と石岡市におけるふるさと納税の比較

■2.2 土浦市における「ふるさと納税」改善案
 土浦市のふるさと納税において,石岡市を参考にして配当品項目の拡充を行うことで,寄付件数および寄付金総額の増加を図る.配当品の候補として,土浦のレンコンや栗,柿などの特産物や,それらを加工したレンコン麺や常陸秋そば,亀城饅頭などの名産品,土浦花火大会の招待券などの市内で利用できる優待券を考える.最終的に,30品目以上を目指す.
 今回は,土浦市において,石岡市相当な寄付金総額を見込み,改善案における歳入確保に伴う事業効果額の算定を行った.表14に,事業効果額算定の詳細を示す.算定の結果,寄付金額3000万円(想定)に対し,費用総額が1148万円となり,事業効果額として1852万円の黒字が見込まれる.ゆえに,本改善案は,事業効果額が黒字であり,その上,ふるさと納税の目的である地域PRが期待できることから,妥当な施策であることが確認できる。

表2 事業効果額算定の詳細

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3. まちあそび実行係の新設

 現在、土浦市の市民活動課では、住民に対しワークショップやシンポジウムの開催によって、住民の"まちづくりに対する意識醸成"や"地域課題解決のための活動計画の作成"を行っている。そこで得られた住民のまちづくりに対する意識や計画をまちづくりに活かすこと、地域活動に取り組もうとする住民の後押しを行うことを目的とした組織として「まちあそび実行係」の創設を行う。「まちあそび実行係」は専任スタッフによるまちづくり事業の実施を行う組織として、地域活動に対し資金支援のみでなく人材支援も行うことによって、住民によるまちづくりの先導役を担う。図2にまちあそび実行係の市民活動課での位置づけを示す。

図2 まちあそび実行係の位置づけ

■3.1 まちあそび実行係の業務内容
(@) "市民による地域活動"の先導 地域活動などの事業化を行い、立ち上げ時の運営スタッフとして事業の先導役を担う。
(A) ガンバレ!夢追い人支援事業の運営 支援事業の仲介役として、関連組織との連携やテナントの貸出状況や居住・テナント補助者リストの管理や調整を行う。
(B) 助け合いファーム事業の運営 仲介役として、応募のあった新規就農希望者と既存農家の紹介を調整する。協働状況(経営状態)の把握や、アドバイスなどのアフターサポートも行う。
(C) まちづくり事業の実施 行政の各課や住民・教育機関等によって計画された地域事業の実施の主体を担う。 <

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