あたし、身体活動ちゃん…いまあなたの後ろにいるの…
〜日常生活に潜む身体活動の影〜
今後の展望
第二次アンケートより,ウォーキングやランニングといったスポーツをしたいという人,水泳やヨガ,フィットネスといったスポーツをしたい人、まとまった時間で運動をしたいという人,夜であれば時間をとれる人の存在が明らかになった.第3章のポスターの提案では,こういった人々の運動不足を解消することは難しい.また,ほかにも第一次アンケート,第二次アンケートからわかっていることがある.施設に関しては,「施設に関する情報が少ない」,「施設の利用料金が高い」,「施設が遠い」といった意見があることがわかっている.ペデストリアンデッキや歩道については,現在半分の人が「運動する際にあまり利用したくない」と思っていることや,「景観のきれいな道が好きである」ことがわかっている.市民がそこで,市民が運動をするための時間をつくれない理由,運動に対するモチベーションを向上させるための施策,つくば市内の施設の改善策等について詳細に調査をし,解決策を考える必要がある.
施設の料金について,つくば市の公共プールを見てみると,200円台で解放している施設も見られた.しかし,そのような施設は夏期のみの解放で,年間を通して解放している洞峰公園は360円と料金は高くなっている.ほかの自治会の公共プールでの事例を見てみると,東京都千代田区の通年解放している公共のプールでは,区民の使用料金を区民以外の人よりも安く200円ほどで解放し,また65歳以上の区民をさらに安く無料にしているところもみられた.回数券を公共の様々な施設で利用できるようなシステムが導入されていた.千代田区のように安く解放している自治体がどのように予算をやりくりしているのか,つくば市でもこのように導入できるのかを調査する必要がある.
このように今回のアンケート調査からは市民がなぜ運動不足と感じていても,運動が実際にできていないのか,第一次アンケート調査,第二次アンケート調査を行い,多面的に調査をしたが,多面的だったが故に,一つ一つのことを掘り下げきれなかったとこるがあった.そのため,具体的な提案に結びつけられなかった市民の声があった.施設に対することであれば,具体的にどのスポーツ,どの運動施設に関してのことなのか,また,夜に自由な時間を作れるといった場合,具体的に何時なのかといったことなどの具体的なことが調査できなかった.つくば市の特徴であるペデストリアンデッキがあるのにも関わらずそれをあまり利用したくない理由は何なのか,どのような工夫が必要なのかといったこともまだ調査できていない.ほかの自治体の例や,さらに詳しい調査をすることで,市民の欲求を解消できるような提案をすることを今後の課題とする.