本論1

2.1 中間発表までの調査

2.1.1 文献・web調査

2.1.2 ヒアリング調査

2.1.3 現地調査

2.1.4 他都市事例調査

2.2 中間発表以降の調査

2.2.1 住所と駐輪場、目的地を結ぶ動線図

2.2.2 違法駐輪の発生要因

2.2.3 撤去リスクと違法駐輪台数

2.2.4 駐輪場利用シミュレーション

2.2.5 利用者層によるニーズの違い

2.2.6 違法駐輪解決策の評価

2.1 中間発表までの調査

2.1.1 文献・web調査

【調査目的・概要】
日本全国には駐輪場に関してどのような問題があり、それらを解決するためにどのような政策、研究が行われているのか、また、駐輪場利用や違法駐輪発生の基本的な構造を理解するために、文献・webにて既往研究のレヴューを行った。

(1)摂南大学での学内調査

・ アンケート対象者の93%に違法駐輪の経験があった。
・ 8割の人が路上駐輪をする際に他人の目を気にしており、集団心理の意識から他の放置自転車や街路樹などを目印に自転車を止めている。(図5)
・ 2段式、ランチャー式の駐輪機は利用しにくいと感じる傾向にある。

図5

(2)ふじみ野駅西口周辺を対象にした調査

・ 駐輪場の不足が放置自転車の原因となっている。
・ 違法駐輪者には、目的地までの経路上に自転車を放置する、選択意識として「とめやすさ」よりも「近さ」を重視している、という特性がある。
・ 駐輪場を利用しない理由の内訳は、「駐輪場が駅から遠くて不便」、「駐輪場料金を払いたくない」 が多く、少数回答として「無料駐輪場の存在を知らない」、「幹線道路をまたぐため危険」というものもある。(図6)
・ 対策としては、目的地までの移動経路上に駐輪場を設置する、店舗と駐輪場の共同経営の提案、バスへの需要コントロールなどが挙げられている。

図6

(3)山田駅(大阪府)周辺を対象にした調査

・ 駅前には2時間無料の時間貸し駐輪場があり、駅から遠い場所に1日100円の市営駐輪場がある。
・ 短時間駐輪者の95%以上が駅前駐輪場を利用、逆に長時間駐輪者の95%以上が市営駐輪場を利用。調査周辺地域に放置自転車はほとんどない。
・ 駐輪場を利用する理由として、短時間駐輪者の51.8%が「利用のしやすさ」を挙げ、長時間駐輪者の47.4%が「違法駐輪時の撤去の恐れ」を挙げている。(図7)
・ 現在の駐輪場を選択した理由としては、短時間駐輪者の53.2%が「無料時間がある」ことを挙げ、長時間駐輪者の理由は「家から最寄りの駐輪場であること」34.6%、「駐輪場の場所」32.9%、と続いている。(図10)
・ 目的地近傍に短時間用の無料駐輪場の整備、駐輪料金の見直しなどが対策としてあげられている。

図7〜10
  • 違法駐輪発生の原因は駐輪場の不足だけではなく、駐輪場の距離・料金・設備・情報、利用者の心理的要因など、多くの要素が関係している。
  • 全体的に目的地からの近さを重視する傾向にあるが、特に短時間駐輪者にその傾向が強く見られる。
  • 駐輪場利用目的によって支払い意思額は様々。
  • 利用者にとっては単純な駐輪方式のほうが利用しやすい。
  • 利用者の認知不足によって駐輪場が有効に利用されないことがある。
  • 駐輪場周辺の環境から受ける印象が、違法駐輪の発生要因となることがある。
  • 2.1.2 ヒアリング調査

    【調査目的・概要】
     つくばセンター付近における駐輪場について、行政や商業施設など違う観点から現状を把握するとともにつくばセンターの駐輪場に関する今後の対策や改善点についての調査、提案を考える。そのために、ヒアリング調査は国土技術政策総合研究所、つくば市役所、クレオスクエアの3箇所でおこなった。

    (1)日本の自転車問題全般に関する調査

    日時:5月8日(金)PM2:00 晴れ
    対応:国土技術政策総合研究所 大脇鉄也氏、本田肇氏、簑島治氏
    目的:ヒアリング調査の質問に加えて、全国的な自転車に関する現状と問題、国内と海外の違い、環境や安全確保の対策の現状などを把握することを目的とした。

    1.自転車問題の現状の説明
    ・ 近年日本および世界では、環境問題に関心が寄せられている。
    ・ 自転車大国と言われる欧州と比べても日本は世界的にも自転車多く、欧州は徒歩、車利用者が多い。日本の自転車保有台数は2005年で8千万台超と推計され、普及している。日本の交通手段に占める自転車の割合は約12%で、欧米諸都市と比べると高い分類に入る。(図10)
    ・ 日本人は車への関心が欧州人に比べて低く、さらに自動車を利用することで発生する環境汚染に関しても問題意識が低い。つまり、日本における自転車問題の解決が欧米諸国と異なるといえる。
    ・ 家庭からのCO2排出の状況を把握することが重要。たとえば、CO2排出の中に占める冷房の割合は低い。(図11)そのため、日本では冷房の温度設定をあげよう、とよく言うが実際の二酸化炭素排出量の現状を理解すれば、もっと効果の大きい削減をするほうが効果的であると考えることもできる。(レジ袋削減なども同じ)
    ・ 道路交通センサスによると車での移動距離は5キロ圏内が多く、この圏内では自転車で移動するほうが速い。(自転車の速度は約時速15キロ)
    ・ 自転車利用環境における問題として安全性を考える必要がある。
    ・ 日本では歩道に自転車が通っているが、これは世界的に見て異例であり、DIDでも自転車通交量のほうが多いこともある。この問題に対して、自転車議連・議員が自転車と歩行者を分けようという動きを始めた。また、警察も道路交通法を改正おこなうが、車道の中の自転車レーン整備が追いつかないのが現状。
    ・ 日本の放置自転車は減少しているが、そこには対策による実質的な量の減少のほかに、定義の問題も存在する。以前は何の制限もないスペースに止めた自転車は、違法駐輪として扱われていたが、駐輪場として整備しなおすことで、名目上違法駐輪は減少する。
    ・ 交通事故件数は全国的に見て減少しているが、自転車交通事故件数のシェアは増加している。ただし、これは報告件数が以前より増加したことも要因として考えられる。

    図11

    2.ヒアリング調査への回答
    ・ 駅前の違法駐輪の発生には、駅利用者や駅周辺施設利用者の放置が原因のパターンが考えられるが、ほかにも施設従業員やバス利用者などのパターンが考えられる。つまり、自転車は必ずしも駅端末利用ではなく、問題点がすべて駅利用者にあるわけではない。
    ・ 自転車利用は駅へ行くのが多い、と考えられる場合があるが、つくばに関してはダイレクトに目的地へ行くのが多い。
    ・ 現在は、放置よりも通行空間が主な話題であり、空間ルールを守ってもらうことが大切。
    ・ つくば市特有の問題というものは特になく、全国的に同じような問題を抱えている。
    ・ 現在のつくば駅周辺では、駐輪場利用料金と撤去頻度や返還手数料の金額から、違法駐輪をする人が最も利益を得る環境にある。(駐輪場利用の「歪み」が発生している)

    図12
  • 駐輪場利用者は必ずしも駅端末利用者でないことから、駐輪場利用者の需要を正確に把握するためには、出発地・目的地の調査が必要。
  • 駐輪場における「歪み」の解消、つまり駐輪場利用者がメリットを受けられる環境整備が必要。
  • (2)つくば駅周辺の公共駐輪場に関する調査

    日時:5月1日(金)PM2:00 晴れ
    対応:つくば市役所 都市建設部都市施設課 都市施設係 滝本勝弘様
    目的:対象地区であるセンター周辺の現在の駐輪状況(駐輪場の利用台数、管理状況、撤去活動などや今後の駐輪場計画、駅前商業施設との連携の有無についての現状を把握することを目的とした。

    1.センター周辺の市営駐輪場の利用状況
    ・ つくばセンター周辺の市営駐輪場は13か所(一時8箇所、定期5箇所)
    ・ 直接の管理人はつくば駅中央自転車駐車場[第一区画]に約2名のみ
    ・ 平日は通勤・通学者が多いため出入りが激しい。
    ・ 定期利用駐輪場の契約方法は先着順であり、予約は行っていない。契約数はほぼ満車。
    ・ つくば駅中央自転車駐輪場[第一区画]は平成8年度にできたものと少し古いので、上段を利用する場合女性にとっては使いにくい。
    ・ つくば駅中央自転車駐車場[第二区画][第三区画]は定期利用者が少なく、一時利用者が多い。
    駐輪場に関して利用者から寄せられる苦情には、「更新の仕方がわからない。」「更新手続きがめんどう。」「24時間使えるようにしてほしい。」などがある。

    2.違法駐輪について ・ 平日・休日の違法駐輪台数は下図のとおり。近年減少してきているが、休日は依然として多数の違法駐輪が存在する。
    ・ 土曜平均の違法駐輪台数数が多いのは、おそらく休日を利用した買い物客が多く一時利用の駐輪場が不足したためである。
    ・ 自転車の返還率は減少してきているが、約半分の人が自転車を取りに来ている。
    ・ 放置自転車保管場所としてRight Onの下のスペースを使用。約200台のスペースがあるが、それでも足りない場合はTX沿線の研究学園駅付近の高架下に保管している。
    ・ 撤去費用に関して採算は取れているとはいえない。シルバーセンターへの費用だけを考えるとプラマイゼロになるが撤去の際に職員も導入しているため、職員への人件費も考えるとマイナスになる。
    ・ 廃棄自転車の利用法として以前は廃棄されていたが、平成20年からリサイクル自転車取扱店名簿に記載されている自転車店に自転車を譲っており、その中で使えそうなものは安く売られている。
    ・ 駐輪場の整備に費用をまわしたほうが効率がいいため業務用レンタサイクルの導入は現在あまり考えていない。レンタサイクルは観光用として現在駅とりんりんロード沼田駅で貸し出している。しかし、業務用となると自転車一台の単価を下げなければならない。その場合の料金は定期利用より少し高めに設定することになる。
    ・ つくば市ではH15年にたてられた(7)TX6駅の駐輪需要に沿った計画が進められているが、実際には駐輪需要がこの数値よりも上回っているのが現状。

    3.駐輪場の計画について
    ・ TX開業以前は整備されていた駐輪場の20%も使われていなかった。
    ・ TX開業に伴い、自転車利用が増加したが需要を満たす供給量に追いついていない。
    ・ 今後の駐輪計画は、下図のようになっており、平成24年までに3600台分ほどの駐輪場が整備される。今後も定期利用、一時利用ともに増える見通し。
    ・ 駐輪場を建設するにあたって参考にした都市は町田、流山、三鷹(去年視察。領地が限られている場所だったので、8〜10億の資金をかけて地下駐輪場を設置)中野など。
    ・ つくばでも地下駐輪場はバス停再開発時に提案されたが、資産の都合上取りやめになった。だが、将来的に領地が限られてくれば空上や地下駐輪場も考えなければならない。しかし、地下駐輪場設置にも地上にある程度の用地が必要であり、なかなか容易でない。
    ・ 料金設定なども他都市の事例を参考にした。
    ・ 将来できる駐輪場に関してはまだ料金設定はしていないが、遠く設置された場合には安くする。しかし、どの駐輪場もセンターからさほど離れていないので同じくらいの料金設定になるだろう。また一時利用に関しての料金設定の修正予定はないが、将来的には短時間利用は無料など料金体系の見直しはありえる。
    ・ 都市によっては駅から1km程の駐輪場もある。そういうところも使ってもらえるようにつくばでも努力していかなければならない。

    図13

    4.他施設との連携について
    ・ 駐輪場に関して民間施設と連携した取り組み民間との連携はなかなか難しいが、デパートなど人の集まる施設に増設の際など駐輪場をつくらせる条例をつくばでも実施予定。しかし、鉄道会社はこの条例に該当しない。TXには沿線の高架下の土地を借りることで協力してもらっている。
    ・ 自転車と他交通との連携に関しては、市民としてはできるだけ近い所での乗り換えたいと思う。しかし、その条件を満たすような駐輪場を作る場所が不足しているのが現状。

  • 駐輪場(特に定期利用)の整備が必要。
  • 平日から休日にかけての需要変化に合わせた駐輪システムが必要。
  • 放置自転車数を補える数の駐輪場を整備するだけでは不十分。
  • 駐輪場の利便性に見合った料金設定が必要。
  • 撤去活動の強化(特に休日)が必要。
  • (3)つくば駅周辺の代表商業施設に関する調査

    日時:2009年5月1日(金) 16時〜17時
    対応:つくばクレオスクエア 新妻 健一郎氏
    目的:つくば駅周辺の駐輪場について調査を進める上では、自転車利用客が多く、広大な土地を所有している駅前大規模商業施設の存在は無視できない。そこで、商業施設駐輪場の設備、利用状況(違法駐輪含む)、今後の増設予定や市と連携した取り組みの計画などを把握することを目的とした。

    1.駐輪場の利用状況について
    ・ 駐輪場の面積、収容台数
    面積:クレオ480u(5箇所)+Q't 672u(3箇所)+モグ0u=1153u
    収容可能台数:約900台
    管理費用:0円(無人駐輪場のため)
    ・ その他クレオ駐輪場に関して
    段階をおって駐輪場を増設した。クレオスクエア(クレオ、モグ、キュートの3施設8箇所)の周囲に駐輪場配置。
    ・ 時間帯別の利用台数
    時間帯別には把握、カウントしていない。また曜日によっても時間帯別利用者は異なる。大まかに見て、朝昼夕方での利用状況は以下の通り。
    朝:9時30分駐輪場開場(クレオ10時開店の為)。しかしTX利用者が駐輪するので9時30分前に開場してしまっているのが現状。
    昼:駐輪場利用者は一日で一番多い。店舗の入口付近の駐輪場が一番混む。またつくばのまちの構造上、ペデからの来客も多く、キュート2F駐輪場利用者も多い(2F駐輪場もペデに近いところから駐輪が増える)。
    夕方:(コメントなし)
    ・ 曜日別の利用台数
    平日:水曜…クレオの女性サービスDayとしているため、女性客が多い(女性は自転車利用者が多いというコメントも)。
    金曜…水曜の次に来客が多い(理由、原因についての言及なし)。
    休日:平日の倍近い利用台数。
    ・ Q't建設当初の計画自転車利用者数
    自転車利用者数は考慮しなかった。自転車利用者数ではなく、いろんな場所(1、2F)に駐輪場を設けることや、駐輪台数より駐輪スペース確保を重視した。それなりに駐輪できるスペースの確保、店舗の入口に近いスペースの確保を重視した。
    ・ 駐輪場に関して利用者から寄せられる意見
    寄せられる意見は少ない。かなりの混雑時には駐輪場から自分の自転車がだせない、という苦情がある(人気の駐輪スペースに自転車が集中することが原因か)。バイクについても同様の苦情が寄せられることがある。

    2.迷惑駐輪について
    ・ 駐輪場内、駐輪場周辺などの迷惑駐輪台数
    台数までは把握していない。大体100台程度。駅に近いところに迷惑駐輪が多い(駅利用者の自転車ではないか)。
    ・ 迷惑駐輪発生の原因
    駅に隣接したところの迷惑駐輪が多いので、原因は駅まで自転車で来る通勤客等ではないだろうか。
    ・ 迷惑駐輪に対する予防や対策
    臨時警備員を配する(9:30から30分程度配置)。効果の現状としては、整備に理解のある人は迷惑駐輪を回避するが、理解のない客もいる。
    また迷惑駐輪された自転車の撤去について。以前は(1)駐輪場内の端に寄せる(2)一旦別な場所に移動する、という処置をとっていたが、現在はやっていない。

    3.他施設との連携について
    ・ 自治体や他の民間施設と連携した取り組み
    自治体(つくば市)の都市整備課が行う、歩道の自転車整備(3ヶ月に1回か?)の連絡はつくば市と連絡を取り合う。理由は、自転車をクレオ施設側が撤去したと勘違いする客が居るので、そのような客に理由を説明し、混乱を避けるためである。また道路に倒れている自転車の整理についてはクレオ側でやる事も(つくば市がいつでも道路整備しているわけではないので。)
    ・ 駐輪場に関して新しい取り組みを行う可能性
    つくば市が路上駐輪場の整備を進めているため、クレオとしては新しい取り組みを行う予定はない。
    ・ 交通機関別の来客者の割合
    車60-70%(ほとんど)自転車約10%、TX約10%、残りは徒歩といった内訳である。
    道路交通法が変われば原付利用客も増えるか(速度規制の改正)
    ※その他分かったこと
    クレオスクエアのディベロッパーはクレオ。よってジャスコ、西武の駐輪場もクレオが計画、配置。 JR北千住駅ではJRが駐輪場整備に関して他施設と連携している。しかしTXは連携なし。

  • 迷惑駐輪対策は必要であると思われるが、クレオスクエアとしては今後新しい取り組みは行わない。
  • 現在のクレオ単体の取り組みだけでは、抜本的な迷惑駐輪の解決は困難である。
  • 2.1.3 現地調査

    (1)通勤・通学時間帯の駐輪場利用者の動向観察
    日時:4月27日(月)、28日(火)、5月1日(金)の7〜9時
    場所:つくば駅周辺の市営駐輪場
    目的:各駐輪場の利用者がどこから来て、駐輪後どこへ向かうのか、駐輪場利用台数の変化にはどのような特徴があるのかを知るために調査を行った。
    ・ 定期利用の北1・2、中央[第1区画]駐輪場は、収容台数が特に多いことから、様々な方面からの利用、様々な方面へ向けての利用がある。
    ・ 定期利用全体的には、調査時間帯の定期利用の正利用と逆利用の数に大きな差が無い。
    ・ 一時利用の駐輪場に関しては図14のような特徴がある。

    図14

    黄矢印…正利用:自宅から駅(周辺)への利用
    青矢印…逆利用:駅から通勤・通学先への利用
    1.中央[第2区画] …全体的に利用者は少ない。
    2.中央[第3区画] …東から来る利用者が多く、北から来る利用者も少しある。通勤・通学時間を過ぎても駐輪場には半数ほど空きがある。
    3.西…西から来る利用者がほとんどで、北からも少しの利用者がある。8時過ぎには満車状態になり、違法駐輪が発生。
    4.A5南路上…南から来る利用者がほとんど。7時半頃には満車状態になり違法駐輪が発生。
    5.図書館、公園付近…市営駐輪場は大半が空きだが、図書館北には多数の違法駐輪が発生。
    6.西、A5南路上駐輪場方面の自転車利用者は、同駐輪場が満車状態であった場合に、交差点を超えて他の駐輪場の空きを探すという行動を取らない。
    7.交番横に違法駐輪をする自転車利用者は、付近の駐輪場の空き状況を確認することなく駐輪していくことから、常習的に違法駐輪を行っている可能性が高いと考えられる。
    ・ 全体的に一時利用の逆利用は少ない。
    ・ 調査を実施した時間帯には、通勤・通学のための利用者が大半を占めていた。
    ・ 駐輪場を管理しているつくば市シルバー人材センターの方に質問をしたところ、毎朝各駐輪場に10〜20台の違法駐輪が発生しているとの回答を得た。

  • 通勤・通学時間帯で駐輪場の利用率が大幅に増加することから、駐輪場利用者は、通勤・通学の駅利用者が多いことがわかる。
  • 方面毎に、駐輪場の利用状況や違法駐輪の発生要因は異なる。
  • 方面別の利用者数の違い・利用目的などを調査する必要があると考えられる。
  • (2)時間別・平休日別の駐輪場利用台数
    調査日時:5月8(金)、9(土)、12(火)、16日(土)の7時から21時までの2時間毎
    調査場所:つくば駅周辺の全27箇所(※)の駐輪場。
    ※…市営駐輪場12箇所、施設用駐輪場10箇所(クレオ・ライトオン・センタービル等)、無料駐輪場1箇所(図3)
    ・ 違法駐輪が最も多い時間帯は夕方15〜17時頃で、平日に143台、休日で299台。(図15)
    ・ 商業施設用の各駐輪場には、20〜50台程度の利用時間外駐輪が存在する。休日は、更にその倍以上ある。
    ・ 定期利用全体の利用率は、最も多い時間帯でも70%。場所によっては更に低いところもある。(図17)
    ・ 西[一時区画]とA5南路上駐輪場は9時の段階で利用率が100%に達しており、周辺に違法駐輪が発生している。
    ・ 公園東路上、図書館西路上、図書館南駐輪場は休日でこそ最高で40%近い利用率があるが、平日は15%程度しか無い。特に、図書館南駐輪場の利用率が約5%と低い。一方で、その周辺には違法駐輪が存在する。

    図15〜18
  • 一時利用の駐輪場が不足している場所がある。
  • 休日利用者の駐輪意識の見直しが必要。
  • 各駐輪場の利用率の偏りの原因を突き止めることが必要。
  • 2.1.4 他都市事例調査

    (1)北千住
    調査日時:5月12日(火)PM1:30 曇り
    【調査目的】
     現在つくば駅周辺商業施設の駐輪場は全て無料で開放されていて、違法駐輪の温床になっている。その違法駐輪の大きな原因が今回の調査からつくば駅利用者によるものだということがわかった。その違法駐輪のせいで施設利用者が適正に駐輪場を使用できていないのが現状である。そこでクレオスクエアにヒアリング調査に行った際、北千住の駅前駐輪場が商業施設とうまく連携し施設利用者と駅利用者とをうまく区別できるような駐輪場整備をおこなっているという情報をいただき、北千住まで見学に行ってきた。

    図19

    【調査概要】
    ・ 区営駐輪場は駅前に数カ所。定期専用。24時間利用可。簡易ゲート・簡易スタンド式(電磁ロック・2段ラック等無し)。搬送コンベアが無い駐輪場もある。
    ・ 第3セクターが管理する駐輪場は区営駐輪場から少しだけ離れた場所に位置。一時・定期利用。利用時間は6〜24時。ICカード読み取りゲート・簡易スタンド式。搬送コンベア・コインロッカー・自動空気入れ(全て無料)・高齢者や身障者用の特別駐輪スペースを設置。
    ・ 第3セクター駐輪場は、同ビル内の医療施設や千住区民事務所、マルイなどと提携しており、該当施設利用者には無料サービス券を発行。

  • 駐輪場内の設備の充実によって、駐輪場を利用するメリットが大きくなる。
  • 周辺施設と連携することで、利用者の多様なニーズに対応することができる。
  • (2)三鷹
    調査日時:5月12日(火)PM3:30 曇り
    【調査目的】
     つくば駅の駅前広場は東京にある駅前広場に比べるとスペースは十分ある。しかし、駐輪場を作れるスペースは限られているし、またスペースが広い分効率的に駐輪場を整備していかないと、利用者が駐輪場から目的地まであるく距離が長くなってしまう。そこでつくば駅の駅前広場の空間を有効活用するためのヒントを探しに、最新鋭の地下駐輪場整備により、駅近くのわずかなスペースを有効活用して大規模な駐輪場を整備している三鷹に見学にいってきた。

    図20

    【調査概要】
    ・ JR三鷹駅から徒歩5分の位置に、3年ほど前に立てられた
    地下駐輪場「すずかけ駐輪場」がある。
    ・ 一時利用150円/回(3時間無料)、1ヶ月2300円(学生2000円)。24時間利用可。レンタサイクル業務も行っており、利用料金は500円/日。利用時間は9〜19時。
    機械式地下立体駐輪機(動画あり):1440台収容(定期)
    ・ 電磁ロック式駐輪機:260台収容(一時)
    ・ 駐輪場建設費5億円。
    ・ 第三セクターの(株)まちづくり三鷹が建設
    ・ 管理はシルバーセンターが受託されている。
    ・ 市内で違法駐輪が発見された場合、即時に撤去される。

  • 利用できる土地が限られている場所では、最新の地下立体駐輪機が活躍する。
  • 駐輪場の整備だけでなく、違法駐輪が発生しにくい環境づくりが必要。
  • (3)吉祥寺
    調査日時:5月12日(火)PM5:00 曇り
    【調査目的】
     つくば駅周辺は駅の近くには商業施設のほかにも市立図書館などほかにもいくつか施設が立地している。これはつくば駅周辺に限らずどこの駅でもあることだと思うが、駅前の違法駐輪問題を考える際に重要なのは、違法駐輪の発生原因はさまざまな要因が関わっているので、どこの施設が原因だと特定できない点にある。なので、みなで協力して違法駐輪対策を行っていかなければならない。そこで駅前広場という限られたスペースをJR側、商業施設側が共有して駐輪場整備を行っている吉祥寺に見学に行ってきた。
    ・ SEIYUでは地上立体駐輪場が設置されている。
    ・ 入り口は狭い歩道に面しているため混雑が生じており、交通の妨げにもなっている。
    ・ 周辺の路上には違法駐輪が発生している。

  • 駐輪場を整備する際には、周辺の交通環境への配慮も必要。