つくば駅周辺ではTX開通以降駐輪場需要が急増してきた。(図1)
市では急増する駐輪需要に対応するために駐輪場の整備を進めてきているが、未だに放置自転車禁止区域における違法駐輪がなくなることはない。また、実際につくば駅周辺の様子を見てみると駐輪場が満車状態でなくとも違法駐輪が発生している場所もあり、駐輪可能台数の不足のみが違法駐輪発生の要因ではないと考えられる。
また、つくば駅周辺では交番横・図書館北・クレオ駐輪場などの至る所で違法駐輪が発生しているが、いずれの場所においても違法駐輪をした時のコストが低すぎる(例えば、自転車等放置禁止区域に違法駐輪した場合、撤去活動が平均で月2回・返還手数料が1000円であり、駐輪場を利用するよりも低いコストで駐輪できる (図2)ため、正当にお金を払っている利用者が不利益を得て、違法駐輪者が利益を受けている構造、つまり"歪み"の構造が出来上がっている。私たちはこの"歪み"の存在が違法駐輪発生の大きな原因の一つであると考えた。
本研究では駐輪場の立地特性・違法駐輪の発生要因・利用者の行動・ニーズ等の詳細を把握し、"歪み"がなく、かつ利用者のニーズを満たす駐輪場改善策の提案を目指す。その結果として違法駐輪が抑止され、駐輪場利用が促進されることを目的とする。
今回私たちが対象地域として取り上げたのは、つくばセンター地区(図3)である。つくばセンターではTXが開業するまで駅がなく、また駅近くに様々な施設が立地していて、駅前広場が十分なスペースを持っているというような特徴を持っている。また前述したように近年では駐輪需要が増加しているという現状がある。よって、つくばセンター地区では増加する駐輪需要に対応させた、有効な対策をとる必要があると考えられる。
本研究では、(図4)の通り初めに背景・目的を設定し、文献・ウェブ調査によって駐輪場に関する調査の情報を入手、その後つくば駅周辺に関する問題を明確化するために諸機関に対してヒアリング調査を行った。その情報を元につくば駅周辺地域の実態調査を行うことで対象地域の現状把握・新たな問題発見をし、更に他都市の事例調査からつくばとの比較・先進政策のつくばへの応用法を検討した。
これらの調査結果から立てた仮説の検証、最終提案の根拠となる正確なデータの収集をするために、現地・住宅・学生の3方面にアンケート調査を行い、駐輪場利用の詳細を把握した。その後、アンケート調査結果の分析・考察から明らかになった問題点を解決できるような、適正な駐輪場のありかたを提案する。