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まちの構造

まちの課題

 この図は土浦市における今後の財政収支を示しています。今後赤字の見通しが続き、厳しい状況に置かれることが推測されます。

 このような財政状況では、インフラや公共施設に対して十分な投資を続けていくことは厳しく、現状のインフラや公共施設を維持して行くことは困難でしょう。

 そこで私たちは土浦をコンパクトなまちにすることを目指します。土浦を4つの地区に分け,各地区で中心的な地域を拠点エリアと設定し、エリア内・間を結ぶ公共交通を整備します。そして拠点エリアにて生活に必要な施設が集まるコンパクトなまちを作っていきます。
 これを実現することで土浦を効率よく市民サービスが提供できる持続的なまちとします。

 しかし土浦をコンパクトなまちにするうえでは二つの課題があります。 土浦のまちが全体的に満遍なく広がっていること、公共交通機関の利便性が低いことです。 そこで私たちは拠点エリア定住促進制度とMaaSを提案し、これらの課題を解決します。

エリア内居住促進制度

概要

 現在土浦市が中心地活性化目的で行うまちなか居住促進制度の適応を他の拠点エリアへも拡大し、子育て世代などの新規居住者に補助を行います

効果・費用

 新規居住者に向けて家賃補助をすることで居住誘導を行い、集約された都市構造を実現できます。現行の制度を参考にしながら拠点誘導に必要な費用を算出すると、(各拠点にて現行のまちなか居住促進制度の利用数を見込むとすると)年間で4690万と推計されます。

MaaS

MaaSの提案は以下の三つになります。

①一括アプリの提供

 土浦市がMaaSの基盤を整備し、交通や商業など複数事業者が含む協議会を作り、連携を主導します。運営会社はその連携を通じ、利用者にアプリを通じてサービスを提供します。アプリでは出発地と目的地を入力すると、経路検索、予約と決済が一括で完了できる上に、配車サービスや乗り換えの最適化、お店などとの連携も図ることが可能です。

②新しい交通の導入

<aiデマンドバス>
 路線バスの利用を促すために、バス利用が不便な地域及び拠点内でAIデマンドバスを運行します。各拠点に2台導入し、既存ののりあいタクシーの4人乗り車両を使用します。AIデマンドバスによって空白地域は解消され、拠点内回遊性の向上効果が期待できます。
<レンタサイクル>
 中心地の活性化を図るために、中心市街地にレンタサイクルを導入します。キララちゃんバスに自転車ラックを搭載し、中心地内では自由に乗り換えできるようにします。

③自由な料金プラン

 以上の新しい交通手段を考慮したMaaSの料金は、自由に組み合わせられます。(下図参照)購入した定期は乗り放題で利用可能です。さらに、料金には「つちかう割引」を導入し、居住誘導区域への移住や、環境負荷が小さい経路を選択し、土浦に貢献する市民に対して、運賃を割り引くことも検討しています。

効果・費用

 実際の運営は、MaaSの運営費だけでなく交通事業者が膨大な運営費を負うため、利用料で採算を取ることは難しいと思われますが、公共交通全体の利便性向上による車利用からの変容は渋滞緩和、環境負荷の軽減などの効果があります。また、システムを一括に管理でき、データ分析によるシステムの最適化や商業施設の需要把握などの便益も考えられます。ほかに、広告や他産業への波及効果も見込めます。