*つくば市の水質保全と環境教育に対する提案*
第4章 *おわりに*
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4-1 おわりに〜本研究の意義〜
現代の環境問題を解決するためには、大量消費社会の見直しと再利用、循環利用を基にした物質利用が求められる。水環境においても、地域での健全な水循環システムの確立は重要である。
水質保全の研究から、窒素除去のための設備改造には下水道料金を11.4%引き上げる必要があることが分かった。しかし、このように住民に対する経済的負担を増大させていくには限界がある。今後、物質循環社会を確立するためには、技術革新に頼るものではなく、まず住民が環境に対する意識を高く持ち、積極的に環境保全行動に参画する必要がある。しかし、私たちの調査によると、現在、生活の中で最も身近な存在である水についてさえも環境配慮行動が十分になされていないことが分かった。
よって、自治体レベルでの長期的な視点と、具体的な目標と効果を明らかにした環境管理マニュアルの作成と、達成するための積極的な行動が今後は求められる。これと同様に、住民の環境に対する意識を高めることが重要である。その一手法として、つくば市の広報誌に、環境負荷を与える要因と、それが及ぼす影響、さらに日常生活で環境負荷を少なくするために有効な情報を掲載し、住民に提供するということを提案する。
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