本論1

事前調査
ヒアリング
現地調査
事前調査からの考察
仮説

事前調査
交通事故の起こる詳細な原因について、また交通事故を防ぐためにどのような対策をしているのかを把握することを目的として、ヒアリング調査により情報を収集した。

1. ヒアリング
1. つくば市中央警察署
調査日時:5月7日(金)14:00〜15:00 雨
対応:つくば市中央警察署 交通課 入江邦夫氏
目的:
1). つくば市の交通事故の現状把握
2). 警察署で行っている交通安全対策
3). 警察署から市民、特に学生への要望

結果
1).道路網が整備されているため、各種交通手段でスピードを出しやすい。道路構造に問題があるが、やはり運転手のモラルの問題も存在する。
2).市、大学と連携して年4回交通安全運動のような意識面の対策と交通事故が多い場所に注意を促す標識、看板等の設置という環境面の対策をそれぞれ行っている。
3).自動車、自転車ともに交通マナーを守ってもらいたい。


2. 大学本部学生生活課
調査日時:5月7日(金)13:30〜15:00 雨
対応:筑波大学 学生生活課 土子昇氏
目的:
1). 学内、大学周辺での交通事故の現状把握
2). 交通安全対策
3). 学生生活課から学生への要望
結果:
1). 大学生が絡む事故が多発している(無灯火、傘差し運転などのながら運転、最高速度違反)。大通り沿いではなく、横道に入る、生活道路では主に出会い頭の事故が多発している。その多くが自転車×自動車の事故である。
2). 環境面の対策として、樹木の伐採、横断歩道の自転車専用レーン、センターラインの設置、減速を促す段差、車止めの設置など、つまり、バイクや車が危険運転しにくい大学づくりを努力している。意識面の対策として、フレッシュマンセミナー、社会認識教育論などの授業を行うことで交通事故防止の意識を高めようとしている。
3).大学生の交通安全意識が低く、モラルの低下が問題となる。


3. つくば市役所環境生活安全課

調査日時:5月12日(水)13:00〜15:00 晴れ
対応:つくば市役所生活安全課 渡辺浩一氏 桜井氏 新橋祐樹氏
目的:
1).交通安全対策
2).生活安全課から市民、特に学生への要望
結果:
1).警察、大学と連携して交通安全運動キャンペーンの開催、幼稚園、保育所、小・中学校での交通安全教室の設立、カーブミラー、スクールゾーン等の交通安全施設の設置などを事業で行っている。
2).交通ルールを頭でわかっていても、守られていないことがわかった。自己中心的な走行をせず、マナーを守ってもらいたい。


調査結果まとめ

交通整備を行っている道路や交差点などの環境面においての危険性は軽減していることがわかった。それに、各部署・課の活動により、大学生のほぼ全ては交通ルールやマナーを知っているはずである。
しかし、大学生はモラルが低下しており、交通マナーが非常に悪いことと自己防衛の心がけの欠如ということが明らかになった。
交通の円滑を求めた交通整備により交通事故がより多く引き起こされるようになってしまう可能性がある。道路などが整備され、各機関で様々な対策がなされ、以前よりも安全面が確保されて恵まれている分、自分の身は自分で守るという意識が逓減していると私たちは考えた。




2. 現地調査

現地調査1

調査日時:2010年05月12日(水) 12:30〜18:30 晴れ
調査地域
1.図書館近くの西ループの交差点
2.平塚線walk前交差点
3.大学公園南交差点
4.柴崎交差点
5.春日1丁目西交差点
6.つくば駅前交番前横断歩道
目的
1.事故多発地帯でなされているハード面での事故防止対策の調査。
2.事故多発地帯での自転車の交通違反の実態把握。
調査結果


1.自転車専用横断歩道、分離式信号など場所によって様々な対策がなされていた。
2.交通違反が多く見られた。運転者のモラル、つまり意識に問題がある。また、円滑性が低下した場合に交通マナーを守る意識も低下している。



現地調査2

調査日時:2010年5月17日(月) 17:30〜18:30 晴れ
調査地域:平塚線walk前交差点
目的:
車・自転車の交通量や違反の実態を調べ、ハード面とソフト面の問題について把握する。

調査結果
自動車の交通量は692台
自動車の信号無視は20件
自転車の交通量は497台
自転車の信号無視は58件(自転車交通量の11.7%)
音楽を聴きながらの走行は52件(自転車交通量の10.5%)
携帯電話を使用しながらの走行は8件(自転車交通量の1.6%)
二人乗りは3件(自転車交通量の0.6%)



調査結果まとめ
1. 自転車でその交差点を通過する場合、およそ10人に1人が信号を無視している。
2. 自動車の場合、およそ50台に1台が信号無視をしている。
3. 交差点であれ、ながら運転をしていた人は、およそ10人に1人である。



3. 事前調査からの考察
上記の調査を行った結果、私たちにとって身近な自転車が関与する交通事故はとても多く、 自転車走行時によく見受けられる「ながら運転」や「無灯火運転」のように走行者個人の交通安全意識が問われる“ソフト面”の問題が事故の原因として考えられる。


4. 仮説

@ 自転車運転者は相手の行動を考慮せず自己本位な行動規範で走行しているために、事故発生リスクが高まっている。
A 事故・ヒヤリハット体験の要因として自転車を車両と意識しているかどうかがあるのではないか。


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