5.結果・分析(6)



 5.6 ミネラルウォーターの利用実態

 ミネラルウォーター利用者は、一ヶ月に約15リットル(ave=14.50857, δ=21.55345436)の ミネラルウォーターを利用しているが、上は100リットル以上、下は1リットル以下と差が大きいことが わかった。これは標準偏差が大きいことからも読み取れる。
 一方、購入価格は2リットルあたり約160円(ave=161.1923, δ=67.45166)であったが、 利用量と同じく、標準偏差からもわかるように、ばらつきが大きいことがわかった。また、 500ミリリットルに換算すると約40円と、市販のミネラルウォーターより遥かに安い値段で購入して いることがわかった。
 上記の平均利用量と平均購入価格を掛け合わせて一ヶ月あたり何円ミネラルウォーターにお金を 費やしていているか調べてみた。

     Quantity=14.50857 (リットル/月)
     Cost(2リットルあたり)=161.1923 (円/2リットル)
     Cost(1リットルあたり)= Cost(2リットルあたり)/ 2
                   = 80.59615 (円/リットル)
     Quantity* Cost(1リットルあたり)=1169.334884 (円/月)

 この様に一ヶ月あたり約1170円と水道料金(基本料金)の1/3以上のお金を費やしている ことがわかる。ここからミネラルウォーターの需要が高まっていることがわかる。

<図16 ミネラルウォーターの利用状況>


ミネラルウォーターの利用用途

 ミネラルウォーターの利用用途も給水サービスの利用用途と同様に直接口にする水・料理水に 限られることが分かった。また、給水サービスの利用用途と比較すると、料理水よりも直接口にする 水利用の割合が高くなることも分かる。これは、ミネラルウォーターが水道水の補足的役割を果たし ているのではなく、水の追加的役割を果たしているということである。つまり、ミネラル ウォーターを利用している住民は、水道水の変わりにミネラルウォーターを利用しているのではなく、 水を直接飲むという行為のために利用しているということである。

<図17 ミネラルウォーターの利用用途>


ミネラルウォーターを利用する理由

 ミネラルウォーターを利用する理由を聞いたところ、図18のような結果が得られた。浄水器や 給水サービスでの利用理由では「おいしさを求めて」と「安全性の確保」が同等に重視されて いたが、ミネラルウォーターでは「おいしさを求めて」が「安全性の確保」を上回っている。

<図18 ミネラルウォーターを利用する理由>


ミネラルウォーターの値段に対する満足度

 ミネラルウォーター利用者にミネラルウォーターの値段に対する満足度を聞いたところ、 図20のような結果を得た。利用者の67%はミネラルウォーターの値段に対して妥当だとしているが、 29%の人は値段が高いと感じながらも利用していることが言える。高いと感じていながらも 利用している人はミネラルウォーターの質に対して満足をしているから利用しているので、 言い換えれば、妥当だと感じているともいえる。このことから、ミネラルウォーター利用者の多くは、 水にお金をかけることに違和感を覚えないことが言える。

<図20 ミネラルウォーターの値段に対する満足度>






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