SAMPLE PET SHOP

北部地区North District

背景Background

土浦市全体の課題として、地域特産品の活用が十分でないことや、総合的な農業振興が不足していることが挙げられます。

一方で、北部地区には大きなポテンシャルがあります。まず、神立商工振興会が「フェスティバル神立」や「ドリンクラリー囲酒屋神立」を開催するなど、さまざまな取り組みを行っていることが特徴です。また、駅周辺には個人経営の居酒屋や飲食店が多数存在しており、田村・沖宿・手野地区には複数のれんこん畑が広がっています。これらの地域資源を活用する可能性は非常に大きいといえます。

さらに、土浦観光ボランティアの方々へのヒアリングにより、多くの観光客がれんこん料理を提供する飲食店を求めているにもかかわらず、実際に紹介できる店が少なく、もどかしい思いをされていることが分かりました。 また、土浦市民へのヒアリングでは、「れんこん料理は家庭料理として認識しており、外食で食べるイメージがない」と考える方が多いことも明らかになりました。

土浦市内の公共施設には、築年数が40年を超えるものが複数存在しており、市全域で施設の老朽化が進んでいる状況が見受けられます。これらの施設に係る純行政コストも非常に高く、一部の施設では数千万円単位の維持費が発生しています。特に、北部に位置する老人福祉センター「湖畔荘」は築40年以上が経過しており、年間約2600万円の純行政コストが必要とされています。また、神立保育所においても築40年以上が経過しているうえ、入所児童数が定員の約5割にとどまるなど、効率的な運営が求められています。このような状況を踏まえ、施設の集約化の必要性が高まっています。

構想Concept

以上の背景より、北部地区を「ポテンシャルを輝かせる都市」とします。

提案:幼老統合施設Early Childhood Integrated Facility

北部のみならず土浦市内には老朽化が進んでいるもの、行政の負担が大きい公共施設が多数存在しています。この様な施設を最適化することで市内の公共施設の再編を行っていきます。

目的Purpose

・機能集約による施設の稼働率向上

・運営の最適化による行政負担の軽減

・幅広い世代のそうが交流できる場にする

現在老朽化している施設などは利用率も4割ほどに留まっているものも存在しているため、複数の機能を集約することで利用者を増やし、稼働率の向上につなげていく狙いがあリます。また、現在、ほとんどの公共施設は、年間で数千万円規模の純行政コストがかかっており、市の財政を圧迫している状況にあります。この課題に対し、施設の統合や運営の合理化を進めることで行政コストを削減し、浮いた予算を他の施策へ振り分けることが可能になると考えられます。さらに、これまで老人福祉施設や保育所などの公共施設は、それぞれ特定の年代層が利用する場として機能してきました。しかし、これらの施設を集約することで、異なる年代層が同じ空間で交流する機会が生まれます。このような新たな公共施設は、多世代間のコミュニケーションを活性化させ、共に過ごせる「交流の場」としての役割を果たす可能性があります。

施策内容Content

敷地 おおつ野

本施策では、幼老統合施設の設置場所として赤星で示したおおつ野を予定しています。

まず、現状の分析として、神立保育所では入所児童の割合が約5割に留まっています。一方で、神立駅周辺には公民合わせて14ヶ所の保育所が存在しており、保育所に関してはある程度十分だと考えられます。そのため、この土地を民間に払い下げ、新たな保育所を運営してもらう選択肢も現実的です。一方で、おおつ野周辺に目を向けると、現在この地域には保育所が1つしか存在しません。また、おおつ野ヒルズの開発が進む中で家族世帯が増加しており、この地域に公共保育所を設置することには大きな意義があると考えられます。さらに、老人福祉センター「湖畔荘」に関しても課題があります。現在の立地は市街化調整区域内にあり、施設自体の老朽化も進行しています。このような状況を踏まえ、今後の利便性と都市計画を考慮し、市街化区域内への移設が必要と考えました。おおつ野は現在地からも近い上、市街化区域内に位置しており移設先として適していると考えられます。

 

提案:れんこん街道Rotus Road

神立駅周辺の居酒屋や飲食店でれんこんの創作料理を提供します。また、神立商工振興会に協力を仰ぎ、振興会が既に実施しているイベントに参加している飲食店を巻き込みます。

目的Purpose

・れんこんの消費拡大による農業振興と地域経済の活性化

・観光客の誘致と「れんこんのまち」としての認知度向上

・各主体の協力による地域の一体感の醸成

土浦市の特産品であるれんこんの魅力を発信し、観光客を誘致するとともに、地産地消を促します。また、この施策は複数の主体が継続的に連携することが必須であり、普段関わることのない住民らの交流の機会ともなります。れんこんを起点に農業を盛り上げ、地域経済を活性化することを目的としています。

施策内容Content

◆各主体の役割

⚫︎土浦市:

店舗や農家を金銭的・技術的に支援する。具体的には、れんこん街道に協力してくれる農家に補助金を出したり、れんこんの輸送や調理にかかる費用を一部補助する。また、れんこん料理のレシピなどを提供する。

 

⚫︎神立商業振興会:

協力店舗を募集する。また、本施策の企画。・運営をメインで担当する。

 

⚫︎居酒屋・飲食店

れんこんレシピを新たにメニューに加え、料理を提供する。

 

◆予測される効果

土浦市のれんこん年間生産量約7,000トンの 0.08% を地域内消費で活性化します。

 

前のページに戻る