中央地区Central District
背景Background
中央地区は常磐線の土浦駅があることや新スマートICが開通予定など交通の要衝であることに加え、土浦駅前の中心市街地やイオンモール土浦など商業の中心地です。しかし、地域住民へのヒアリングより、土浦駅周辺における人の出歩きが少なくなり寂しくなったという声があり、特にモール505は人気が無く近寄り難いという声もありました。実際に土浦市の人口に対して中心市街地の人口は減少しています。このまま中心市街地から人が減り続ければ、都市としての活気の低下やサービス維持が困難になることに繋がりかねません。
また市民満足度調査では、「市民の声を生かしたまちづくりが進められている」と答えた人が18.7%と他の項目に比べ低いです。中心街がある一中地区では、人口が最も多い地域であるにも関わらず「地域のつながりが良好である」と答えた割合が23.2%と全ての地区の中で低い結果となりました。さらに『土浦駅前に図書館ができたことやつくば霞ケ浦りんりんロードの整備などで来街者が増加しているのは間違いないものの、そういった来街者の回遊性は高まっていないとみられ、来街者をもてなす仕掛けや仕組みづくりには課題がある』という結果に至っています。ゆえに、今後の都市の活気や機能の維持のためにも市民がまちづくりに参加しやすい場所、市民や地域が関われる場所を整備する必要があります。
また、土浦市西部の宍塚地区においては常磐道の新しいインターチェンジである土浦スマートIC(仮称)が建設され、土浦の新たな玄関口となる予定です。一方で現在市内のサイクリング拠点は市の中心部に集中しており、その他の地域を起点としたサイクリングが難しいことや、土浦市はレンコンの生産量日本一を自負しているが全国的な知名度が高いとは言えず浸透・発信が不十分です。それに加え、スマートIC建設予定地北側は桜川の浸水想定区域内にありながら、最寄りの避難場所までの距離が2kmを超える地域が存在しているなどいくつかの課題を抱えています。
構想Concept
以上の背景より、中央地区を「玄関口として、人が行き交う都市」とします。
提案:新道の駅つちうらRoadside Station Tsuchiura
宍塚地区に新しく道の駅「つちうら」を建設します。

目的Purpose
ICが開業し、車の流れが生まれる地点に新たな観光拠点を設けることで、土浦に人を呼び込み、地域全体を盛り上げます。
また、周辺の避難場所空白地域を解消し、より安心して暮らせるまちを実現します。
施策内容Content

【 サイクルステーションの設置 】
電動自転車を含めた自転車の貸し出し、りんりんロードや観光地への経路案内などを行い、中心部、霞ヶ浦方面と新治方面双方にアクセスしやすいサイクリング拠点として整備します。
【 つちうら物産館 】
レンコン・そばなどの土浦の特産品を使用した商品などを販売し、土浦ブランドとしての認 知度拡大を図る、地域の魅力発信拠点とします。
その他、周辺地域で産出した食材を用いた料理を提供する飲食店、観光案内所、休憩スペー スを設ける他、防災倉庫や水槽を備えます。
【 防災拠点としての道の駅 】
道の駅建設予定地北側は、避難場所到達圏である 2km 圏内に洪水時に使える避難場所がないことがわかります。そのため、洪水発生時には道の駅を避難場所として使用し、避難場所空白地域を解消します。加えて、災害復興の際、緊急車両や復旧支援車両の運用上の拠点、救援物資の供給場所と しても活用可能であり、手書き地図等の掲示による被災箇所情報、道路復旧状況といった情報発信の拠点にもなります。

【 事業概要 】
敷地面積:6250 m²(うち建物面積:1590 m²)
建設費用:約9.4億円
年間来場者数:約 77〜89 万人
年間売上高:約 6.6〜7.6 億円
経常利益:約 1.25〜1.43 億円
従業員数:30名
提案:土浦ミニチュア公園Tsuchiura Miniature Park
土浦市は一人当たりの公園面積が国や県の平均よりも小さいことが課題です。
また、中心街では駐車場が点在しており、渋滞の原因やや市が掲げる中心市街地を歩行者・自転車を主体とした空間とする方針に反していると考えます。
そこで、点在する駐車場を縮小し、空いたスペースに公園を普及させていきます。
目的Purpose
・休日の昼間人口(現状14時で2.3万人)を2.5万人(+10%)にする
・一人当たりの公園面積を増やす
・中心街の駐車場の点在を解決する
公園が少ないことは中心街も当てはまり、亀城公園しかありません。そこで点在している中心街の駐車場の一部を公園として転用することで、中心街の賑わい創出や公園面積の増加を行いつつ、駐車場を市営駐車場をはじめとする駅隣接の駐車場に集約することを目指します。
施策内容Content

場所は現モール505駐車場で、公園が少ない中心街に設置することで住民同士の交流を促進します。
公園内に常磐線や土浦ニューウェイ、霞ケ浦、レンコンをモチーフとした遊具や設備を置くことで遊びながら土浦について知る機会を創出します。中心街の各所で公園を設置することで、駐車場の集約化や公園不足の解消、昼間人口の増加が期待できます。
