地区別構想
中央地区
乗合通勤の促進中心市街地では通勤時間帯に渋滞がみられる。しかしながら、 交通容量を増やすインフラ整備は財政面を考えると難しい。そ こで、職場が近い近隣住民が乗合で通勤することによって、交 通渋滞の解消を目指す。付随して、環境への効果も期待できる。 乗合通勤を促す方法として、以下を行う。 ①協力企業を乗合通勤推進企業に位置付け 乗合通勤によって近隣の企業の従業員との交流がうまれ、異 業種間の交流につながる。乗合で退勤するために定時退社が基 本になり、従業員の集中力・効率上昇。定時退社ができる労働 環境が良い企業としてのイメージアップにつながる。 ②企業の駐車場の有料化 乗合い通勤をしなかった場合駐車場料金がかかるが、乗りあえば乗りあうほど、お得になる仕組みで乗合い通勤へのインセ ンティブを高める。また、乗合通勤を円滑に進めるためのアプ リを導入する。 四中地区での学生と高齢者の交流促進 高齢者とかかわる活動を行う学生活動を促進する。将来的に は、学生主導の自主的な活動となることを目指すが、初期には 市役所が中心となりメンバーの募集、活動の補助を行う。活動 内容としては、近隣の高齢者の安全確認や日常生活の手伝い (買い物、電球交換など)を行ったり、高齢者との交流活動や レクレーションを中心に行うことで、老化防止し、介護が必要 となる高齢者を減らすことを想定している。学生にとっても、 高齢者との交流によって、昔の生活や遊び、食生活、価値観を 知り、多様な価値観に触れるきっかけになるだろう。 また、四中地区の空き家をシェアハウスとして一人暮らしの 学生に低価格で提供したり、シェアスペースとして無償で使え る学生の活動拠点を提供したりすることで、地域住民との深い かかわりをもち、地域に根差した活動が行えることを目指す。
北部地区
①業務・住民コラボレート提案 土浦協同病院主催による「体づくり運動・運動増進事業」を 提案する。立地する工業系企業や地元住民に対して体づくり運 動やランニング教室など医療的側面に基づいた指導を行い、 「地域と医療体制が近しいメディカルタウン」としてのあるべ き姿を目指す。これによって、運動による健康増進で社会保障 費の削減を行う。また医療機関の近さを訴えることで検診や適 切な利用を促進・企業の快適な労働環境により生産性上昇、と いった効果が期待できる。また、これらの結果が周辺の道路・ 緑地環境整備の意義づくりに繋がることを期待したい。 ②産業間コラボレーション 市民(特に幼少期・小学生)に農業や工業の体験教室を行うこ とによりコミュニティ強化や地域愛着の増加、雇用のきっかけ づくりを目指す。また、工業系企業により耕作放棄地や空き 家・放棄された山林などの活用を一緒に行う。企業の地域貢献 活動・CSR の一環として参加し、企業にも地域にも利のある活 動を目指す。また、企業の地域定着効果も期待できる。
南部地区
デマンド・移動スーパー 買い物弱者を救う存在として移動スーパーが注目を集めて いる。しかし、移動スーパーにおいて店頭販売価格と同じ価格 で商品を販売すると車の維持費、移動費等による赤字が懸念さ れる。またその一方で、店頭価格より高くすると顧客の移動ス ーパーでの購入意欲が減衰してしまうというジレンマを抱え ている。そこで私たちはデマンド・移動スーパーを提案する。 デマンド・移動スーパーでは移動スーパーの利用を希望する 近い場所に住む住民同士でグループを組み、事業者はそのグル ープのところに移動スーパーを派遣する。グループの構成員は 年会費を事業者に支払うことで事業者は移動スーパー運営に 必要な費用を賄う。またグループの構成員が希望する製品があ る場合、その希望を、グループを通じて出す。これによって事 業者は利用者のニーズを知ることができる。もちろんデマン ド・移動スーパーはグループ以外の人も利用しうるが、グルー プ構成員には割引価格で販売することで不公平感を軽減する。 移動スーパーは特定の時間帯に特定の場所に来る。これによ ってグループの構成員たちは顔を買い物のたびに顔を合わせ ることになるので、そこにコミュニティが生まれる可能性も発 生する。市は事業者の募集と最初のグループ形成を、広報誌な どを通じた宣伝などによって行うことによって、事業のスター トアップを支援する。
新治地区

集落の区切りを考慮しつつ生活コミュニティ圏を提案する。
②集落カー 新治のように、地区内に居住空間が点在しており、かつ人口 が少ない地域において、費用対効果・利便性の面を考慮すると、 マイカーに対して従来の公共交通は需要を生まない。一方、マ イカーを持たない高齢者や運転免許を持つことのできない学 生も存在する。①で形成したコミュニティ圏で、車の共同所有を提案する。 共同所有により運転可能な住民の手で交通弱者の 移動をカバー出来る。 ③シェアリングヴィレッジ 新治地区の耕作放棄地は、農業の担い手不足・管理資金の不 足が影響して増加している。新治地区以外にも農地がある土浦 市で、農地を再生しても管理者の人数と釣り合わない。 耕作放棄地のさらなる荒廃を防ぐために、農地転用を行い、 ソーラーパネル設置を行う。ソーラーシェアリング(営農型太 陽光発電)をコミュニティで行い、新治地区内で電力供給がで きる仕組みを取り入れる。これは、将来的にEV が普及した際 に、4.2 集落カーで使用する電力を賄える。