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2014年度都市計画マスタープラン策定実習1班 |
土浦市の現状
1.人口 2.商業 3.工業 4.農業 5.交通 6.自然環境 7.景観歴史 8.医療・健康1.人口
土浦市においても既に人口減少、少子高齢化が進行しており、2035年時点での人口ピラミッドを見ると、その傾向はさらに顕著なものとなることがわかる。施策によって人口流出の逓減と人口流入の逓増を図ることが求められる。なお、2005年から2010年位かけて人口が急増しているが、これは2006年に隣接す新治村と合併したことによるものである。

図1.土浦市の人口推移

図2.2035年の人口ピラミッド 推計
2.商業
本市における商業の最大の課題は、中心市街地の衰退とシャッター商店街の存在である。
モータリゼーションの進展と郊外・他市における大型商業施設の進出に伴い、中心市街地を形成していた駅前商業施設・商店街は衰退している。図3より、店舗数は少数ながら、土浦市全体の約半分の売場面積が大型商業施設によって占められている。
また、時系列の変化を見てみても、商店数・従業者数ともに減少し続けていることがわかる。商業の衰退は、単に産業が衰退するということに留まらず、雇用の縮小や人々の交流・にぎわいの喪失、まちの魅力の低下など、様々な課題へと波及する、重要な課題と言えよう。

図3.店舗数と売り場面積

図4.商店数と従業者数
3.工業
工業は土浦市の雇用創出の場となっている。
土浦市は南北に常磐線が通っており、筑波研究学園を擁するつくば市と隣接している。また、南北に常盤自動車道、国道6号線、東西に県道125号線と県道354号線が通っており、都心や新東京国際空港まで移動しやすい環境となっている。
このように交通の便がよい背景があり、土浦市には東筑波新治工業団地、テクノパーク土浦北工業団地、土浦・千代田工業団地、土浦おおつ野ヒルズ工業団地の4つの工業団地が立地している。平成24年12月31日工業統計調査によると、土浦市内には173事業所があり、従業者数は14,839人となっている。

図5.土浦市内の工業団地
4.農業
農業は多くの地域の基幹産業となっており、経営感覚を持ち、自らの判断で消費者・実需者ニーズの変化等に対応できる環境を整備し、その潜在力を発揮させ、地域経済に貢献していくことが求められる。しかし、農業総産出額は、この20年間で30%減少し、経営耕地面積も25%減少している。また、耕作放棄地はこの30年間で大きく増加し、基幹的農業従事者の平均年齢は59.5歳と高齢化が深刻化している。以上のことから、農業政策については、地域政策と産業政策を明確にすることにより、成長産業化に向けた政策を徹底していくことが必要である。
5.交通
土浦市には南北に常盤自動車道や国道6号線が通っており、南北には県道125号線や県道354号線が通っており、都心までアクセスしやすい状況となっている。近年では、平成23年2月7日には都市計画道路土浦新治線国道354号土浦バイパスが全線開通し、土浦市内の渋滞が緩和されたものの、国道6号線中貫工業団地入口付近では依然として交通渋滞が見られる。
また、JR東日本HPや統計つちうらによると、鉄道・路線バスともに、一日平均利用者数が年々減少傾向にあることがわかる。一方で、公共交通の利用促進や中心市街地の活性化を目的に、平成19年4月からまちづくり活性化バス「キララちゃん」が本格運行を開始している。キララちゃんバスの利用者数は微増となっているが、鉄道や路線バスの利用者数と比較すると、依然として利用者数も運行規模も少ない状況となっている。

図6.公共交通の1日の平均利用者数の推移
6.自然・環境
土浦には、筑波山や霞ヶ浦などの大きな自然資源を所持しているものの、実際にはその土浦らしさである豊かな自然が活かしきれていないのが現状である。自然と触れ合え、自然を楽しめる場所や施設が必要と考える。
しかし、水質汚染が問題となっており、霞ヶ浦環境科学センターを始めとして、地域住民や市の協力のもと汚染解決に向き合い行動しているが、結果にはなかなかつながっていない。また水質汚染に伴って人々の親水性の低下も問題となっている。
多くの自然を持つ土浦だからこそ、環境に配慮した都市の整備が必要だろう。今の自然環境を壊さず、また新たな自然を増やしていくことが必要である。
7.景観・歴史
土浦には、土浦城周辺や、旧水戸街道沿いのまちかど蔵周辺などに歴史的資源が多く残っているが、それらを活かしきれていない現状がある。
現在土浦駅周辺の中心市街地で行われている土浦市歴史小径事業が不完全であることが問題で挙げられる。事業を行う範囲も未だ広くなく、現在では中途半端に整備を行うに留まっているため、より土浦の歴史を押し出していくためにはより広範囲の事業範囲を速やかに行うことが課題となる。
筑波山や霞ヶ浦の景観に配慮した都市の整備が必要である。自然の景観や歴史的な景観を壊さぬように、土浦市景観計画をベースに維持してゆく。

8.医療・健康
土浦市では、病院・一般診療所ともに中心市街地に多数立地している。
平成25年度版統計つちうらによると、平成24年度時点で、土浦市内の病院数は8、一般診療所数は113となっている。これらの病院・一般診療所は、ともに中心市街地に多数立地していることがわかる。
また、現在土浦協同病院のおおつ野への移転計画が進んでいる。現在土浦協同病院は土浦市真鍋に立地しているが、建物の老朽化や駐車場混雑などのために、おおつ野ヒルズへの移転が決定しており、平成27年3月の開院が予定されています。この新病院は土浦市内に留まらず、県南の医療拠点を目指しており、これに伴い神立駅東口からおおつ野ヒルズへの新道路の建設が予定されている。