第3章 重点整備計画 (3)3.3. メインストリート計画3.3.1. コンセプト土浦駅前から亀城公園までの中心市街地の活性化を図るために、また他の政策の効果を中心市街地にも取り入れるために、メインストリート計画を提案する。この計画の方針は次の3点である。
これにより、広く開かれたコミュニケーションの場として中心市街地に"にぎわい"を取り戻し、土浦の中心市街地が抱える課題を解決し、土浦の魅力を向上させる効果を期待する。計画の概要は図3-7の通りである。 3.3.2. 背景先に述べたように中心市街地の衰退は著しいが、私たちはその物理的な要因は大きく以下の2点あるのではないかと考えた。
その結果として、市街地に出かける人が少なくなり、現在のような状況になってしまったといえる。 3.3.3. 具体的な提案(1) 歩行者空間の充実をはかる歩きやすく、また歩きたくなる空間を整備するために、亀城公園からウララまでの通りの「ペデストリアンウェイ化」(図3-8)と観光や教育への利用が期待できる「まちかどサイン」の設置を提案する。
ペデストリアンウェイ化することにより、この道路への自動車の流入は長い期間に渡って完全に遮断される。その影響を検証するために、JICA-STRADAやCUETを用いて20年後の混雑度を分析した。結果は図3-9である。
当該区間の道路を撤去するだけでは国道354号線のネットワーク機能が失われるため、バイパスとして商工会議所付近から県道263号線までの道路を開通させた上でシミュレーションを行うと、迂回交通による混雑は国道125号線の一部の区間(図3-9中の黒丸で示した区間)に見られるものの、市街地全域にマイナスの影響を与えるとは言えない。よって、バイパス建設とこの区間に対する混雑緩和策を実施すれば、ペデストリアンウェイ化は決して困難なことではない。 「まちかどサイン」とは、市街地の要所に江戸時代の地図や戦前の街の様子を収めた写真を描いたサインを設置する取り組みである。複数個所に設置することで観光客の回遊を促すとともに、郷土史を学ぶ一つの方法として、教育における利用も期待できる。 (2) にぎわいづくり市街地のにぎわいを創出するために、図3-10に示す各施策を提案する。
まず、「食べ歩きストリート」では手軽に歩きながら食べられるものを販売する店舗の集積を図る。調理の様子が歩行者の目に留まることや、料理の香りが店の外に漂ってくるように工夫することで、歩行者の好奇心と食欲を刺激するような通りづくりを行う。 次に「505ストリート」では「食べ歩きストリート」との対比の意味も込めて、椅子に座ってゆっくり飲食を楽しむ空間を目指す。1階はレストランやカフェといった飲食店を主に誘致する。また、モール505の2階以上はSOHOとしても活用できる市街地居住の場としての整備を行う。1階の飲食店はここに住む居住者の利用も見込んでいる。 「チャレンジショップ」はすでに川口1丁目にて実施されている取り組みだが、ここではさらに幅広い年代の人が商業にチャレンジできる場としての利用を図る。例えば、小中高生が商業体験を行う場とすることも利用法の一つである。 続いて、先述の「ていき移動市」を市街地でも開催することを提案する。開催場所としては、川口町バス停近くの高架道下に広がる空間が考えられる。新治や神立の各地区から農産物や花きを運んできて、販売する。地産地消のアピールになることはもちろん、市の存在が歩行者の興味を引くとともに、「キララ」の流通の場ともなり、市街地のにぎわいづくりにつながる。 「待ちかど蔵」は歩行者が気軽に休憩できる場所として主要バス停付近や市街地の要所に整備する。単なる休憩の場としてだけでなく、学生や一般の市民が制作した芸術作品を展示するスペースとしての役割も持つ。 以上は図3-10の各区間・地点との対応も意識しながら施策を紹介してきたが、最後に、業種にかかわらず市街地の営業中の店舗には必ず「のれん」をかけるようにする。これはどの店がいま営業しているのかすぐにわかるようにすることと、街の雰囲気に一体感を持たせることに主眼を置くが、一方で、それぞれの店の個性を表現するものとしての役割もあり、街の眺めに視覚的な変化をつける意味合いもある。 なお、メインストリート計画のうち「待ちかど蔵」(イメージは図3-12)に関しては、土浦市のシンボルとなりうる施設である。そのため、中心市街地に限らず荒川沖や神立の主要バス停、あるいは公民館の一角に設置し、市民の憩いの場・交流の場としての役割を持たせる発展性も考えられる。 |