第3章 重点整備計画 (2)3.2. ていき移動市3.2.1. コンセプト主に新治地区・神立地区南部における生活サービス向上、ならびに地産地消の推進を目的とする。また、食・医療の交流だけでなく、新治・神立南地区⇔中心市街地を中心とした地域コミュニケーションの向上。さらには、公民館等の有効利用により、行政のサービスの提供、「料理教室」などの文化交流までも発展性があると考えている。 3.2.2. 背景
図3-2は、市内各地区の高齢化率と医療機関(総合病院・診療所)の位置を図示したものである。土浦市全体では医療事情は比較的充実しているが中心地区・荒川沖地区に集中しており、新治地区・神立地区においては極端に医療機関が少なくなっている。また、特に新治地区は高齢化率も高い。そのため、今後自家用車を使えない住民の増加が予想され医療面でのサービスを提供する必要があると考えられる。
図3-3は、バス路線網および買い物施設を示したものである。医療機関同様、買い物施設も新治地区・神立地区では少ない。特に新治地区の大部分と神立地区南部では中心部に比べ、非常に不便だといってよい状況である。また、公共交通機関の行き届かない地域も存在し、新治地区はバス路線系を除いて生活に不便であることが推察できる。 公共交通の充実が望まれるが、今後の拡大もすぐには見込めない。そのため自動車を使えない高齢者を中心に、日常の買い物を手助けする仕組みが必要と考えられる。 3.2.3.具体的な提案<活動場所の提案>
図3-4を見ても、分かるとおり公民館・集会所の配置は充実しており、市内各地域に点在している。これを有効に活用した生活サービスシステムとして、主に新治・神立南地区において「ていき移動市」システムを考える。 <活動方法の提案と効果>
図3-5は、ていき移動市の関係フロー図である。対象地区の公民館・集会所において、各施設で週に1回程度、定期的に実施する。開催日には中心市街地の商店が当番制で出店し、食料品・生活用品や各種サービスの提供・販売を行う。この市に来れば日常生活に必要な物品や、簡単な医療・介護、散髪などの生活サービスは基本的に満たせるように、出店を募る。移動市の運営は土浦市から補助を受けたNPOが行う。商店主と連携して移動市の企画・運営を行うほか、利用者の要望等をもとにサービスの拡充を行う。移動市は地域住民同士の交流の場となり、また中心地区の商店主との接点が生まれる。中心地区に出かけた時に、繋がりができた商店に立ち寄ることなどで、コミュニティが広がるきっかけとなることも期待される。 <地域通貨との連携効果>
図3-6は、ていき移動市と地域通貨を組み合わせた効果のフローを示したものである。移動市や地域間交流をより活性化させるために、地域独自の通貨「キララ」を利用する。キララは、市民活動を行った際や、市内産の食料品などを購入した際にポイントとして付与され、土浦市が全額を負担する。キララは市内産の物品などの購入に充てることができ、中心地区の市民が市内産の食料品(野菜・肉など)を購入するよう誘導する。このとき、購入者と、市内向けに出荷した生産者双方にキララを付与する。新治地区などの生産者は得たキララを中心市街地の店舗や市内の医療・介護サービスの支払いの一部として利用できる。医療サービスの利用促進により、市にとっても医療関係費の支出の低下が期待できる。また地域間のコミュニティの活性化が図られ、市全体が活性化することが期待される。 |