ペットボトルの分別とリサイクルの実態及び提案
第4章 ペットボトルの分別回収に関する社会実験
次へ

目次へ


4-1 参考にした他の自治体の回収方法
春日部市専用回収コンテナ住民1人当たりペットボトル回収量が全国一(1.27kg/人)
野田市専用回収袋袋は何度も繰り返し使用


4-2 実験の概要
目的ペットボトルのリサイクル資源としての回収に有効な方法を調べる.
仮説@実験によりペットボトルの回収量は増加する.
A実験の学習効果により,実験後のペットボトルの回収量は実験前より多くなる.
調査対象一の矢学生宿舎内の3ヶ所のごみ集積所
調査期間ペットボトルのリサイクル資源としての回収に有効な方法を調べる.
実験方法表示(北1):仮説・・・ペットボトルの正しい分別方法があまり認知されていないので分別が悪い.
回収袋配布(北3):仮説・・・野田市のように認識を高めれば回収率はあがる.
専用ボックス設置(北4):仮説・・・春日部市のように一本ずつでも捨てられるようにすれば回収率が上がる.


4-3 実験結果
○北1収集所:表示による実験

・燃えないごみとして捨てられる物は1本もない.
・学習効果は徐々に薄れていく.

○北3収集所:回収袋配布による実験

・燃えるごみとして捨てられる本数が特に多く,燃えないごみとして捨てられる物はほとんどない.
・実験期間中は「古紙」として捨てられる本数が多い.

○北4収集所:専門ボックス設置による実験

・全体としてごみの量が多い.


4-4 仮説検定
1.実験前と実験中の「古紙」のところに捨てられるペットボトルの本数の有意差の検定

P片側の値が0.049→危険率5%で今回の実験が回収量を増やすことに効果があったことが統計学的に検証された

2.実験前と実験後の「古紙」のところに捨てられるペットボトルの本数の有意差の検定

P片側の値が0.183→危険率5%で今回の実験の学習効果がそれほどなかったことが統計学的に検証された


4-5 考察
○月曜日にごみの量が非常に大きくなる・・・土,日曜日は回収作業が行われない
○燃えるごみとして回収される本数が非常に多い・・・昨年11月まではペットボトルは燃えるごみ→「古紙」の捨て場で回収
○北4集積所で回収されるペットボトルが特に多い・・・学校へ向かうときの通り道

結論:今回の調査により回収方法を改善することによりペットボトルの回収量を増加させることが検証できた.
しかし,データ数の不足から,どのような回収方法が有効であるかを結論するまでには至らなかった.


次へ

目次へ