○コンビニエンスストア店舗数の経年変化
コンビニエンスストアは,1992年頃からつくば市での店舗数の増加が目立ち始め,
1997年ではつくば市が土浦市の1.5倍の店舗数になっている.
人口当たりコンビニ店舗数では両市とも,10年前は人口1万人当たり2軒弱しかなかったコンビニも,今やつくば市は
約6軒,土浦市は約5軒となっている.このことはコンビニが如何に我々にとって
近い存在になってきているかということを示すものである.
つくば中央警察署 | つくば北警察署 | |
---|---|---|
管轄地域 | 旧桜村,旧谷田部町,旧豊里町 | 旧大穂町,旧筑波町 |
交番数 | 3 | 7 |
駐在所数 | 1 | 7 |
つくば市の交番および駐在所の立地状況は,20の警察機関があるが,研究学園地区には非常に少なく,
1つの警察署と2つの交番しかない.
○平均最近隣距離による分析
任意の地点から最も近い施設への距離(平均最近隣距離)は以下のようになり,つくば市の方が
警察機関まで行く距離が長いということが言える.またつくば市では,警察機関よりコンビニの方が
平均最近隣距離が短く,半分近い.これにより,つくば市内の任意の地点で困ったことが起きたり犯罪に
遭いそうになったら,また遭ってしまったら,交番に駆け込むよりもコンビニに駆け込む方が
より近いということが言える.
警察機関 | コンビニ | 面積(km2) | |
---|---|---|---|
つくば市 | 1.62 | 0.75 | 259.53 |
土浦市 | 1.43 | 81.83 |
○つくば市と土浦市の犯罪件数の経年変化
つくば市において最も多い犯罪である窃盗の主な発生場所は,駐車場に次いで,住宅,商店における犯罪が多い.
これらの場所あるいは周辺で発生する犯罪はコンビニの立地を生かした防犯への取り組みで減らすことが
可能な犯罪であると思われる.
○犯罪発生時間帯とコンビニ利用時間帯の関係
深夜の時間帯に発生する犯罪がかなり多く,コンビニの持つ街灯的役割は視界を明るくするという点において,
犯罪抑制の効果があると考えられる.また,深夜時間帯でのコンビニを利用する人がかなり多く,深夜でも
人の往来が多いという状況から人の目にも触れやすいと言える.このような特徴を利用すれば,深夜の犯罪も
コンビニの防犯への取り組みで減らすことが可能であると思われる.