第4章 今後の課題
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ヒアリング調査の結果、関東鉄道様から「関東鉄道運行のつくば号から順次、実施を前向きに考える」というお言葉を頂き、我々の提案は実現を期待できるものであった。しかし、実現させるためにはまだいくつか課題がある。
まず、つくば号は関東鉄道様とJRバス関東様が共同で運営しているという点だ。我々がヒアリング調査をして提案したのは関東鉄道様に対してのみである。現在関東鉄道様が運営する、22:40分以降につくばセンターに到着するつくば号は約40分間隔で運行している。それに対し、TXはつくばセンターに約5〜15分間隔で到着しており、時間によっては、TXからの乗り継ぎをする人々の待ち時間が30分以上になってしまう。TXからの乗り継ぎ客だけでなく、つくばセンター付近での仕事やアルバイト等を終えてから利用したい人々もいると考えられるので、更に多くのつくば号がつくばセンターからの乗車可能を前向きに考えるようになれば好ましい。JRバス関東様運営のつくば号にも私達の提案を前向きに考えて頂ければよりよい成果を得られると思う。
2つ目に、私達が提案したつくば号の条件として、料金は一律現金払い250円とした。一律料金250円にした理由としては、降車場所に関係なく、つくばセンターでの乗車時に支払いを済ませてもらうためである。こうすることで、乗車場所に関係なく、降車がスムーズに行えるのではないかと考えた。料金システムは我々が独自に考えたものであり、バスを運営している関東鉄道様・JRバス関東様がもしも実現してくださる場合には参考にして頂きたいと思う。
3つ目に、我々の提案するつくば号のキャパシティを超えてしまわないかという点である。アンケート調査をもとにつくば号の需要予測を行い、1日に49人の筑波大生が我々の提案するつくば号を利用するという結果を得られた。しかし時間帯別の需要は分からないため、22:40分以降のある便に乗客が集中する可能性もある。追加した特定の条件によってはバスのキャパシティを超えてしまうかもしれないので、運行する際の条件には需要量を考慮した検討が必要である。
4つ目に、つくばセンター通過時刻表を停留所に掲示するため、つくばセンターに通過時刻よりも早く到着した場合に早発ができないということだ。この場合、東京からの乗客をつくばセンターで待たせることになる。以前までならば、到着予定時刻より早く着いても停車することなく筑波大学中央まで運行していたため、東京駅からの乗客にとってはデメリットとなってしまう。これに関しては、我々の提案が実現した場合に必然的に起こってしまう問題であり、改善するということは難しいかもしれない。
以上のように、我々の提案を実現させるための課題はいくつかあり、実現した場合にも考えなければならない点はある。これらについては今後検討していく必要があると思われる。
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