4.調査




調査方法の設定

 予備調査では、市民は上水道に対して何らかの不安・不満を持っていることが明らかになった。 学生・主婦を対象としたヒアリング調査を行ったところ、つくば市での浄水器利用率が 全国利用率29.1%に比べ69%と異常に高いという実態が分かった。また、浄水器以外にもスーパーなどの 給水サービス、ミネラルウォーターを飲み水として利用している住民も少なくはない。さらに、 つくば市の水道水をおいしいと思うかという質問に対しては98%の市民がおいしいと思っていない という事実が明らかになった。

 一方で、平成13年度の生活安全環境班の報告によると、筑波大学宿舎での水道水批判は 風評によるものであると結論づけている。また、背景で示したように利き水調査の結果からも水道水が まずいとは思っていながらもミネラルウォーターと水道水の区別がつかない人がいる。

 このような点から、水道水供給側と市民の意識の間には何らかの相違があるのではないかと 考えられる。我々生活安全環境班は、つくば市の水道水がまずいと言われるのは、この供給側と 住民の間のすれ違いなのか、それとも水道水供給施設自体に問題があるのかという点に着目した。 そこで、市民の水の利用実態を把握するためのアンケート調査と水道水供給側にヒアリング調査を 実施することで、つくば市の水道水がまずいと言われる原因を探求しようと考えた。



(a)アンケート調査

目的つくば市民の様々な水利用の実態を明らかにする。 また、SD法により市民の水に対するイメージを調べることで、市民が水道水に対してもつ不満の原因が どこにあるのかを分析する。
方法調査票留め置き(1日〜2日間)
対象つくば市民(主に主婦)
場所公務員宿舎・吾妻・竹園・二の宮(一戸建て)
実施日 5月30日〜6月1日(夕方〜夜にかけて)
内容水道水・浄水器を通した水・給水サービス・ミネラル ウォーター・配送サービスにカテゴリーを分け、それぞれについて安全性の信頼・使用用途・使用量・ 満足度などを質問した。



(b)ヒアリング調査

目的水道水供給側に、市民が水道水に対してもつ不安・不満の原因と なるものがあるのかを調べ、明らかにする。
方法ヒアリング形式
対象つくば市水道部、県南水道事務所、茨城県住宅管理協会、 公務員宿舎地区住民自治会
実施日 6月7日、6月8日
内容水道水施設に問題があるのか調べるとともに、市民が不安・ 不満に思っていることに対して各事業所でとっている対策、今後考えられる対策などを調査した。





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