第5章 まとめ
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5-1 結論
5.1 結論
今回の調査、実験を通して以下のことがわかった。
・ 同じ不法投棄でも場所によって捨てられる頻度や捨てられるごみの種類にちがいがある。
・周期は場所によって異なるものの、不法投棄はくり返されている。
・不法投棄現場は地域の中で死角となっている。
・ 死角が存在する背景には開発による影響も考えられる。
・ 不法投棄現場のごみを撤去し、ごみのない状態を保つことによって不法投棄の発生を抑
えることができる。(ハード面における対策@)
・ 監視カメラの設置は設置自治体に対するヒアリングから、不法投棄を抑止する効果があると考えられる。
(ハード面における対策A)
5-2 今後の課題
5.2 今後の課題
実験を通してハード面における対策は効果が認められたが、その効果は一時的・局所的なものであることも、行政
や地区でのヒアリングを通じてわかった。また、私たちが実際に行なったごみ撤去の作業では実際に場所を管理す
ることの難しさをあらためて感じた。不法投棄をなくすためにはソフトである制度面の改善の必要性を、作業を通
じて強く感じさせられたが、捨てられやすい物的環境(ハード)についての調査によって不法投棄を誘発する要因
を考察することは十分可能である。
今後、調査対象とする現場の数を増やした上で、長期的に頻度や組成を観測し、結果を場所ごとに比較したり、対策
案等を実験することができれば、不法投棄が行なわれる規則性(たとえばごみ収集日と投棄の関係など)をさらに探
ることができる。その結果によっては、それが投棄防止パトロールの効率性や管理体制の持続性を向上させる糸口と
なると考えられる。
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