次へ
目次へ
2-1 つくば市内の不法投棄の現場観察


私たちは、不法投棄がいかなるものなのかを知るために、つくば市内における不法投棄現場の観察を行った。

@ 栗原
125号に通じる両側2車線の道路沿いで、見晴らしもよく交通量も少なくない。しかし、ここも不法投棄現場の
ひとつである。捨ててあったものは、事故車・ドラム缶などの大型廃棄物である。これらはいずれも古いものであ
った。

A ガソリンスタンド(鬼が窪)
明野線、ガソリンスタンド跡地の裏の道で、不法投棄現場のひとつである。調査時、ちょうど市が一般廃棄物を片
付けており、今は粗大ごみや産廃のみとなっている。この裏道は車1台がやっと通れるかどうかの道で、暗く人通
りもない。この裏道にある粗大ごみと産廃は約40m続いていた。
また、明野線沿いの比較的交通量が多い道路にも、断続的に100m以上ポイ捨てとみられるごみが捨ててあった。

B 高エネルギー研究所
この細道は高エネルギー研究所の裏道である。道の下は舗装された道路が通っているが、その道から高台にあたる
この現場は木が邪魔して見ることが出来ない。つまり、ここは人通りも少なく、また車が通れるほどの広さもない。
以上のような環境も影響してか、ポイ捨てなどのごみはあまり見られず、家具・オートバイ・古タイヤ・バッテリ
ーまた農業系廃棄物といった大型の廃棄物が目立っていた。

C 豊里
産業廃棄物の山で、推定約6mの高さ。この山はある処理業者が不法に捨てたもので、現在その処理業者は受刑中で
ある。この産業廃棄物を片づけるためには3億円近くかかるそうで、市も対応に悩んでいる。

D 高田
不法投棄された産業廃棄物の山である。つくば市にはこのような産廃の山が8ヵ所ある(らしい)。

E 土木研究所裏
   民家から離れた場所にある研究所の裏は、車1台が通れるかどうかの道幅で、街灯
   はなく、人通りも少ない。この場所は11月に一度廃棄物を撤去したにも関わらず
   半年でこの状態になってしまったらしい。捨てられていたごみは、一般廃棄物と産
   業廃棄物が半々だった。

F 常磐道側道
西のつくば市の境界から西大通りと合流する地点までを調査した。交通量はまちまちだが車通りは絶えない。車から
捨てられたものと思われるごみが側道全体を通して分布している。また、所々に大きな不法投棄現場が存在している。
そのごみの内訳は、車・タイヤから家庭から出される一般廃棄物まで、かなり幅は広くまた規模も大きい。







2-2 不法投棄の種類分け
2.2 不法投棄の種類分け 現場観察をうけて、“捨てられるごみの種類”と、“投棄したと考えられる人物”との関係もとに、不法投棄の種類 分けを行う。 ごみの種類を ・家電、引越し込み (テレビ、テーブル、布団など) ・ポイ捨て (缶、ビン、ペットボトル、包装紙など) ・産業廃棄物 (建築廃材、ガラスなど) 投棄者を ・個人 ・業者 に分け、一般的に捨てると考えられる場合には○、考えられない場合には×を記入した。 ただし、家電、引越しごみと業者の関係については、可能性がまったくないとは言えないため、 △とした。 表 ごみの種類と投棄者の関係の推測 家電・引越ごみ ポイ捨て 産業廃棄物 個人 ○ ○ × 業者 △ ○ ○

次へ
目次へ
トップへ