第2節 整備計画
@市役所移転
現在の土浦市役所は、場所が分かりづらく、交通に不便な場所に位置し、また老朽化藻進んでいる。また、川口運動公園も、老朽化がすすんでおり、利用者も少ないため、現存する運動施設は、霞ヶ浦総合公園に移設し整備する。
そして、市の中心である市役所をもっと分かりやすく、交通に便利な土浦駅東側の川口運動公園跡地に移転し、市役所には、図書館を併設し最上階には展望フロアを設け、霞ヶ浦が一望でき、公園跡地には、市役所の他に業務施設の誘致し、その中心に都市公園・緑地を配し、多くの市民が訪れる市民が利用しやすい環境をつくり出すとともに、霞ヶ浦湖岸開発と一体となった、水と緑をいかした魅力と潤いある環境形成を行う。こうして、霞ヶ浦湖岸地域を市民の憩う場とすることにより、霞ヶ浦への意識を高める。
第3節 道路体系の整備
中心市街地再開発による市役所移転、業務施設の集積に伴い駅東側を通る都市計画道路荒川沖・木田余線の完全二車線化、モール505周辺の道路整備を推進する。
第4節 駐車場の整備
霞ヶ浦湖岸地区への市役所移転、業務施設の集積、親水公園の整備により増加する駐車台数に対応できるよう駐車能力に強化をはかる。また、自転車駐輪場の整備も行う。
第5節 施設跡地の利用
市役所移転による跡地は、公園として整備する。災害時には、附近の住民避難場所として利用する。
第6節 ひとにやさしいまちづくりの推進
幅の広い歩道の整備や移動施設、スロープの設置等、障害者や高齢者に配慮したまちづくりを行う。
第7節 景観の形成
中心市街地における景観整備のため、オープンスペースの確保、歩道の拡幅、緑化、電線の地中化をはかり、優れた景観の整備を行う。
2.宍塚ふくしむら計画
第1節 事業目的
近年わが国では,高齢者(65歳以上の男女)人口の割合が急速に増加してきている.この社会の高齢化については土浦市も例外ではなく,先に上げたコーホート要因法による人口推計モデルで示されたように,1995年に約12%だった高齢者人口割合は2010年には20%まで上昇している.割合だけでなく実際の人口を見てみても,1995年に約16000人だった高齢者が2010年には約30000人にまで増加すると見られている.また,このことは土浦市周辺都市であるつくば市・牛久市についても同様で,つくば市では11%から16%まで,牛久市では10%から17%まで高齢者人口割合が増加している.土浦市・つくば市・牛久市3市の高齢者人口は1995年から2010年までの15年間で,約40000人から2倍近い73000人にまで増加すると見られている.また,このような増加傾向は少なくとも2010年までは続くことがコーホート要因法で証明されている.
以上のような高齢者人口の増加に加え,核家族化の進行・高齢者のみの世帯増加による家族の介護能力の低下によって,援助を必要とする高齢者の急増が見込まれる.そこで,土浦市では援助を必要とする高齢者を社会的に支えるため,生涯にわたる健康づくりのための福祉サービス提供体制をより一層充実させる必要があると考え,市の福祉業務の中心として,総合的な福祉施設「宍塚ふくしむら」を建設する.
第2節 造成区域
造成予定区域は県道123号線沿いの土浦市西部,宍塚・上高津周辺である.(地図1)予定地は比較的つくば市に近く,土浦学園線や国道6号線からのアクセスも可能なので,土浦市外からの広域な利用にも有利な場所である.また,造成予定区域には現在すでに,社会福祉施設である精神薄弱者通所授産施設と心身障害者自立支援センターが,予定地周辺には県立土浦養護学校や国立病院があり,既存施設の有効利用という面でも,この地域に総合的福祉施設を建設するメリットは大きいと考えられる.
さらに,予定地である上高津には縄文時代の貝塚という歴史的な遺跡もあり,宍塚にも宍塚大池を中心とした自然豊かな場所であるので,周辺の環境保全も会わせて計画し,予定地周辺を福祉業務と共に市民の安らげる豊かな自然と文化に囲まれた市の社会福祉の拠点とする.
第3節 事業計画
計画面積 約13 ha
建設予定施設は養護老人ホーム,人材派遣センター,コミュニティ体育館,社会福祉センター,老人福祉センター,診療所,福祉専門学校,コミュニティホールの8つ.また,既存施設である私立考古資料館,精神薄弱者通所授産施設,心身障害者自立支援センターの整備,駐車場や公園・村内道路の整備も計画している.
各施設名称 | 面積 | 備考 |
養護老人ホーム | 約33000u | 収容人数250人 |
老人福祉センター | 約4500u | 生きがい大学 |
考古資料館 | 約2500u | 既存施設 歴史教育施設 |
人材派遣センター | 約2000u | ヘルパー派遣 |
コミュニティ体育館 | 約4000u | スポーツイベント |
社会福祉センター | 約1000u | 地域との交流促進 |
精神薄弱者通所授産施設 | 約1000u | 既存施設 就労援助 |
診療所 | 約1500u | 老人ホーム診察 |
障害者自立支援センター | 約1500u | 2 |
福祉専門学校 | 約4000u | 既存施設 就労援助 |
コミュニティホール | 約4300u | 福祉技術者養成 |
駐車場 | 約15000u | 南3 北1 |
上高津貝塚 | 約40000u | 資料館とあわせた歴史教育 |
第4節 事業内容
1) 養護老人ホーム
養護老人ホームは大通り(123号線)から離れた静かで自然豊かなふくしむら北東部に位置している.予定収容人数は250人で,計6棟を計画.
第5節 周辺交通計画
周辺交通計画として,まずふくしむら北部から土浦学園線に抜ける新設道路を計画している.この新設道路の建設により,つくば市方面など土浦学園線を利用する広域からのアクセスを確保できると考えられる.また,ふくしむらへのアクセスの主要道路となる県道123号線の拡幅・歩道整備もあわせて計画する.
公共交通は,現在県道123号線を走る茨城観光のバス路線の整備,学園線を走る関東鉄道バスの新設道路への引きこみを計画している.
また,地域ごとへの直行直帰の無料送迎も行い,不便なく通える施設として,多くの高齢者に利用してもらえるよう努める.車両は車椅子での乗降が可能なバリアフリーのふくしむら専用バス「B.B.(バリアフリーバス)」の運行を計画している.