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TX延伸 [団]

背景

 現在土浦市を始めとする周辺自治体において、つくばエクスプレス(以下TX)の延伸について議論されています。土浦市のHPによると周辺住民の移動が便利になり、暮らしやすさが上がること、観光客などの移動が活発になり、 地域経済が盛り上がるということ、公共交通が充実することによる防災力の向上が言われています。しかし延伸の具体的な方法についてはまだ決まっていないのが現状です。

 また、土浦市内を通過している常磐線で遅延が頻発しているという問題もあります。常磐線では、2023年1月5日から2月5日までの一ヶ月のうち15日で、30分以上の遅延が発生しています。 常磐線は首都圏と茨城県南部をつなぐ主要な公共交通であるため、頻繁に遅延している現状は望ましいものではありません。遅延しにくいよう対策をする、もしくは冗長性をもたせるといった対策が必要です。

 また、土浦駅周辺、桜町の大部分はつくば市ハザードマップによると桜川の氾濫によって大きな被害が出ることが予想されています。その上この地域は居住誘導区域に指定されており人がたくさん住んでいる 場所が災害リスクの高い場所ということになっており問題となっています。そのため土浦市では何らかの対策をする必要があると私たちは考えます。しかし、土浦市というのは周辺と比べても発展しており、 そこに何らかの手を行政から加えるにしては発展しすぎています。居住誘導区域ではなくしたとしても現在住んでいる人に手を加えるすべはあまりありません。そこでTXを北の方に延伸することにより自然に移住誘導を促すことができると考えます。

提案内容

 私たちはTXを延伸する際の案として、TXをJR神立駅まで延伸し、中間点である土浦北IC付近に新土浦駅を作ることを提案します。

効果

1) 利便性について

 TXを神立駅まで延伸することにより、市民や周辺住民の交通の便が良くなります。延伸することにより住民の選択肢が増えます。下の図のようにTXを延伸した場合例えば神立駅以北の人は TXを使い西方面に行くか南方面に南下するかを選択することができます。今までは西方面、つまりつくば方面に行く方法がほぼ無く、つくば駅から神立以北に行くためにはTXから 常総線に乗り換えで常磐線で行く方法しかない。しかし、今回の延伸により、直接いくという方法が生まれます。また、常磐線は頻繁に遅延しています。土浦やつくばなどの近い距離では あまり恩恵が感じられないが東京方面、例えば上野などはTXと常磐線の両方にある駅であり片方が遅延している場合、特に常磐線が遅延していた場合、もう片方の路線を使うことにより ストレスを感じずに東京まで出ることができます。すなわち、TXと常磐線は補完関係になると考えられます。


Googleマップより

2) 居住誘導

 神立駅へと延伸することで、交通の便が良くなり、神立駅、新土浦駅周辺の人口が増えることが予想されます。神立駅周辺は工業団地が多く、元から共住人口は少ない。 新土浦駅周辺は住宅地が広がってはいるものの北には空き地が広がっている。つまりどちらにしてもある程度の住民を受け入れるキャパシティはあると考えられます。 TXを延伸することにより駅周辺の利便性が高まりそれにより移住促進が期待できます。土浦市中心市街地周辺に直接手を加えることは難しいですが北部の利便性向上により、 桜川の氾濫による洪水危険区域である土浦市中心部から、水害や液状化、土砂災害のリスクの低い延伸先周辺への緩やかな人口移動が期待できます。すなわち、長期的に見て土浦市中心部の洪水被害リスクの軽減が期待できます。


土浦市ハザードマップより

3) 結節点の利用

 結節点の利用案として「鉄道、高速道路併設型の道の駅」を提案します。ETC2.0を利用した高速を利用しながらの理知の駅の利用や、狭域・広域両方に対応できるレンタカー・レンタサイクルの導入、土浦市の観光プランの提案、土浦市の食材を使った料理の提供などを行い、 結節点としての役割を存分に生かした観光拠点を作ることができると考えます。


ETC2.0概略図