1) 背景
土浦市の北部に位置するおおつ野地区の人口は年々増加しており、2013年には527世帯1620人が居住していたが、2020年現在では1019世帯2701人が居住しています。また、人口が増加しているだけでなく、年齢別人口比率において30代以下の若い世代が約61%と多いこともおおつ野地区の特徴となっています。この地区は地区内のコミュニティが強く、青色防犯パトカーを所持していたり、大学生によるパトロールボランティアなどが行われていたりします。
一方で、周辺地域と比べて犯罪件数は多くなっており、今後人口が増加していくに連れて、犯罪も増加するのではないかという懸念があります。また、おおつ野地区周辺には現在交番がなく、早急な防犯面での対策が必要であると考えられます。
2) 概要
おおつ野地区を防犯面でより安全なエリアへするために民間交番(セーフティボックス)を設置します。民間交番とは名の通り地域の住人が主体となって運営する交番のことです。民間交番は地域の見守りや防犯パトロールの拠点としての機能を持ちます。
東京都町田市では、2004年に民間交番セーフティボックスサルビアが開設し、町田駅周辺の治安向上に大きく貢献しました。2018年からは運営主体が市に移行し、今までの防犯拠点機能に加えて観光案内なども行いより一層、貢献度を増してきています。
そこで、おおつ野地区の住人が持つ強いコミュニティ意識を活かし、現在行っている防犯活動などの拠点としておおつ野地区に民間交番を設けます。開設場所は公民館の1室とし、建設費や初期投資を抑えて効果的にまちの防犯に寄与する狙いです。
3) 費用
この事業にかかる費用は、公民館の1室に民間交番の機能設置する費用として約60万円、民間交番に必要な道具や設備の導入費として約30万円と試算しました。
4) 効果
民間交番の設置によって期待できる効果は、おおつ野地区における防犯面での安全性の向上です。人口が増加しまちの発展が見込めるこの地区において安全性が確保されることは非常に重要な要素です。また、防犯拠点が設けられることでこれまでの防犯パトロールやボランティア活動などが効率的に行えます。さらに、これまで交番がなかったおおつ野地区において、住民が有事の際に駆け込める場所があることで住民にとって精神的にも安心できる存在となるでしょう。